第665話
「さて、こっからいよいよ、いろいろときな臭くなってくる」
「第三層はいったいどういう方たちが収監されてるんですか?」
「危険魔法研究者。禁忌魔法あるいはそれに近い魔法を得意とする連中だ。そしてその中でも、ルールを破って事件を起こした奴らだな」
つまるところ、魔法を使って重大犯罪を犯した者たちである。
たとえば先ほど朝倉が例に挙げた、ジャン・バルジャンなどが挙げられる。
普通の刑務所に入れるわけにもいかず。
さりとて、なんの処置も施さない訳にはいかない。
多くの彼らは、魔法使いとしての尊厳も、人間としての尊厳も奪われた――とてもおバカなギャグ小説では見せられないような、それはもう、むごたらしい姿でその牢獄に拘束監禁されていた。
彼らはその命が尽きるその時まで、決してこの監獄の外に出ることはできない。
そして――。
「これよりさらにひどいのが、第四層には居るって言うんですか?」
「魔法使いの中にはなそういうのも居るんだよ。南条や師匠もバケモノだが、そんなのとはまた違うベクトルで、バケモノじみた奴らがな」
そしてそれは、朝倉たちが捕らえた、ジャン・バルジャンも同じだった。
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