第33話

 月光蝶ギンギラギンギンモード。


 常人をはるかに越える魔力量を持つノエルである。

 それ魔力は、未熟な彼女の身体に収めるには難しく、また御し難い。


 よって、普段は彼女の師が施した呪術、「第一種限定」により魔力を呪力でを相殺して処理している。


 その呪術を解除ディスペル・ワンするということが、どういうことか。


「フーッハッハハ!! 久しぶりに気分がイイぜ!! この漲るパワー、はちきれんばかりのパトス、そして高鳴る恋心!! 今の私は地上最強の恋愛決戦兵器ラブマシーン!!」


 こうなる。

 まるで格闘漫画の主人公、あるいはラスボスの如き有様である。


「しっかりしなさいノエル。普段に拍車をかけて、言ってることが意味不明よ」


 それよりドラゴンもどきの相手をお願いね。


 そう言って、クローデットはドラゴンもどきに杖を向ける。


 二つの強大な魔力に呼応してドラゴンもどきは雄たけびを上げた。

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