第25話

 現代魔法使いにおいて、頂点を極めるのに必要なもの。


 それは、一に魔力に対する知識。


 二に、生来持って生まれる魔力の保有量。


 そして三に、それらを補って余りある、余技サブスキルである。


 一芸に秀でるだけでは、その道に長じる者たちの中で埋没する。


 大切なのは二芸でも三芸でもよい、他との差別化である。


 こと、その差別化という点において、クローデットの余技サブスキルは魔法使いとしてあまりに異色であった。


 というのも。


師匠の心弟子知らずロメロ・スペシャル!!」


「痛い!! いたいいたい!! 痛いです師匠!! ちょっ、冗談、冗談じゃないですかぁっ!!」


 彼女が長じているのはは、魔法言語だけではない。


 この魔女は肉体言語も使うのだ。


師匠の顔も三度までアルゼンチンバックブリーカー!!」


「ぎゃぁああああっ!! 腰が、腰が砕けるぅうう!!」

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