第18話

「んんー、あいかわらず、とら屋のういろうは緑茶にあいますなぁ」


「ババ臭いわね。アンタ、歳いくつよ」


「ピッチピッチのティーンエージャーですが何か? そういう師匠こそ、土産と言ったらこれとさわ餅ばっかりじゃないですか」


「私って洋菓子ダメなのよね」


 そういいながら、弟子の顔面に高速ストレートを叩き込んだ、三十路魔法使いクローデット。


 遠回りの年増批判は、見事に見透かされた。


 へぷ、と、弟子の鼻から血が滴る。


「ひどいですよ師匠。いきなり殴るなんて。暴力反対!!」


「こっちこそ言葉の暴力反対だわ。いい気になってんじゃないわよ小娘。アンタもそう遠くないうちにこうなるんだから」


「ふっ、我を誰だと思っている。貴様ら人間と違い、永劫の時を生きる永遠の戦士エターナルファイターたる我に、時の呪縛など関係ない」


「あ、若白髪」


「うそうそどこですか!? やだ、もう!!」

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