第17話

「ひどい、師匠、私ちゃんとお留守番してただけなのに。あんまりです、しくしく」


「私の命令オーダーは、。どこの世界に、部屋の壁に大穴あけるいい子がいるってのよ!!」


「そんな、厨二病と反抗期は切っても切れない関係なのに!! それは私に死ねと言ってるのと同じですよ!!」


 ぷんぷん、と、頬を膨らますノエル。


 そんな彼女のアホ毛をもう一度握り締めるとクローデット。


 般若のような顔をして、弟子をにらみつけた。


「このアホ毛ごと、アンタの脳みそを引っこ抜いて、野良猫の脳みそつめてもいいのよ」


「にゃぁあああっ!! ごめんなさい師匠、私が悪かったですぅ!!」


 まったく、と、溜息。


 ようやくアホ毛を放したクローデット。


 その背中に隠れて、さめざめと、まるで自分が被害者という感じに、ノエルは泣くのだった。


 ふてぶてしい娘である。


「あ、とら屋のういろう買ってきたけど、食べるでしょう、ノエル」


「食べます食べます!!」

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