弟子と道場破り

第15話

「貴様が大陸一の魔法使い朝倉・クラヴェル・クローデットか!!」


 王城の一室に響き渡る声。


 ここは宮廷仕えの大魔導士、クローデットの研究室。


 普段、彼女はここに篭って魔術の研究をしている。


 だが。


「くくくっ、まだ師匠に挑もうという命知らずが、この大陸に居たとはな」


「なにぃ!?」


「あいにく師匠はただいま大事な用事で席を外している。お前の相手はできない」


「ふん、怖気づいたか」


 しかし――。


 そう言って部屋の奥から姿を現したのは、黒いマントの少女。


 その裾がぼろぼろになった外套をはためかせて、無敵のEカップの胸を振り回すと、彼女は不敵に笑った。


「道場破りなら、師匠の一番弟子であるこの私――田中・煌星王ビックバンキング・ノエルがお相手いたそう!!」


「なにぃっ!? 田中・煌星王ビックバンキング・ノエルだと!?」

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