第9話
「超カッコいいよメルちゃん!! うわぁ、私の想像したとおりだ!!」
「メルちゃん? 気安く呼ぶでないわ人の子よ。我は破壊神メル――」
「メルちゃん!! メルちゃんは何が得意なの!? 破壊神なんだよね、いったい何を破壊するの!? 壷とか!? サークルとか!? フラグとか!?」
「壷? サークル? フラグ? 娘よ、そういわれても、なんのことだかさっぱり」
困った顔をする破壊神。
このおポンチ娘にかかっては、威厳も何もあったもんじゃない。
破壊神の大仰な登場に、すっかりと尻餅をついた王。
そんな王を庇うように立ってクローデット。
しかし、彼女は何かを憂うように額の汗をそっと手の甲で拭った。
「ねぇねぇ!! 何を破壊するのメルちゃん!! 男女の友情!? 熟年夫婦!? それともオタサーの姫が作り上げた
「聞け、人の子よ、我は破壊神メ――」
「ねぇねぇ、教えてメルちゃん!! なに破壊するの、何を壊すの!! 教えてよ、破壊神なんでしょう、ねぇってば、ねぇねぇ!!」
破壊神の額に筋が入る。
「いいだろう、では、さっそく破壊してやろうではないか」
そう言って、破壊神が手を向けたのは、目の前の――ノエルであった。
「娘!! そこまで言うのならば、お前を破壊してくれるわ!!」
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