帰り道は未確認
身なりを整えるのはいいけど、普通に鎧着て、
剣背負うくらいなんだよね。
…そうだな、ヘルメットでも被ろう。
まだつけたことないし、つけて慣れないと。
「おいおい、ちょっと覗いたらこれかよ…」
「いいじゃん! ちょっと出かけるだけ」
「そうだといいが…」
クラナドだからって連れては行けぬ。
呪いは発動させたくない。
「まぁ、気をつけてな」
「もちろんとも」
剣を1本背負うと、村の門を潜ってヘドウェイの方向に歩き出した。
…歩き出すのは良いが、リラを見つける方法が分からない。
もしかしたら、もう居ないかも…。
とか考える。いつだってそうだった。
シェルターに避難する時、認証されていたか一瞬疑った。
スーツの性能も疑った。
除染シーケンスだって疑った。
でも、今はもう信じる事しか出来ないんだよな…。
でも、その信頼も裏切る。
でも、無駄に信頼を求む。
「そうさ、それが君であり全てだ」
「んなわけない…んなわけな…い」
「いいじゃないか、その矛盾がいいことにつながったら。終わりよければ?」
「「全てよし」」
「君は俺に似ている」
「呪いと似るなんてゴメンだ」
呪いだからってそんなに関係迫ると消すぞ。
「もう着いたし、また喋りながら話そうか」
「いや、いい…」
「そう、残念」
呪いと似ている…か。喋り方もあたしとほぼ一緒だし。
最初来た時と変わらないヘドウェイ、いや謎の街…。
「あんさん、あの時の?」
「あの時は世話になった…」
このじいさんは、最初に武器を買った出店だ。
剣2本で驚く顔をされたが何故なんだろうな。
「また頼めないか?」
「ある程度はこなすが…要件次第」
要件次第…ねぇ。
「人探しをしているんだよね、名前はリラ」
「リラ…! 知ってるぞ…奴は凶悪だ離れなされ…」
「何故!? どういう意味?」
この動揺は異常と感じざるをえなかった。
「奴は…奴は…彩りんと共謀している…」
「彩りん…? なんだそれ…」
「彩りんを知らないだと!?」
「知らない」
彩りん…??
「彩りんというのは…惑星彩りんの姫だ」
「惑星彩りんなんてあるのか?」
「海王星は知ってるかな? その星が彩りん星だ…!」
「
「そういうことになる」
本でしか読んだことは無かったが、実際にあるなんて…。
「じゃあ、その場所は彩りんの技術があるってことか…」
「かなりの守備だ、ガチガチそのもの」
「ーー夜に襲撃掛けるから離れとけ」
「無茶だ!! 死にに行く様なものだぞ!?」
「大丈夫、死ねないから…あと生存していたら村に来い」
「どうせ死ぬ女の前ならばその願いは余裕で受けて立とう」
「ふふふっ」
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