復讐の行方

二日酔いみたいな感覚は収まらない

頭痛いなぁ…。


ベッドに横になってるけど頭痛が。


「あうー。頭痛辛たん」


しなくちゃ行けないことがあるのに明日に繰り越し…。

核心に近づけるチャンスなのに…!


「やみくもに飲んじゃ行けないぞ」

「わかってる、そんな事より、なんか話してよ」

「なにを?」

「夜が無い理由」


気になっていたんだよね。


「そうだな…月は知ってるか?」

「もちろんだ」


「核戦争が始まってしばらく経った後、ある組織が核ミサイルを…月に放った…」

「!? そんな…いや届かないはず、それに月はその程度で…」

「核は戦争から瞬発的に進化を遂げた。威力も爆発的に。今なら、ペテルギウスも壊せる」


「それはわかった、でもそれだけだと夜が無い理由じゃない」

「よく気づいたな、これには続きがある。信じられないが…月が太陽になった」


ありえなくね!?


「普通なら月程度だと太陽には成れない」

「もちろん、そんな事は理科の授業で習った」

「だが…太陽神、ヘリオスが月を治す為に力を分け与えたと言われている」


「……まじかよ、非現実的だな」

「しかし、実際に太陽になってる」

「だなぁ…」


ヘリオス…会って見たいぜ、全く。


「まだ聞きたい事が…」

「悪いな、これからグラディの稽古に付き合わないと」

「グラディ強いの?」


「そこそこ…」

「あっなるほど…頑張ってねー」


部屋から出ていくクラナドを見送った。


…あの時が懐かしいな。


美味しいポテトも、趣味だったゲームも…出来ないんだよな。


確かにあの日まで後悔があるかと言えばある。

でも、そんなに知り合いなんて居なかったから、そんなに辛くな…い。


ーーペルセポネ、胸は良いから力を分けろ。

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