◆Opening 02◆ 〝フォーチュン〟
Scene Player――美春
「ねぇ、どこから来たの?」
「双子だよね? どっちがお姉さん?」
二人は転校生の常として質問攻めに遭っていた。
その中で、一人気になる視線を向ける子がいた……
GM:次は美春のオープニング。
美春:さぁ侵蝕率だ!……また5。
来夏:こわいよ…………9……。
美春:高いな……なんとかしないと大変な事になりそう!
GM:では休み時間。質問攻めが一息ついたあたりで美春は目の前から視線を感じます。じーーーーーっと見ている女の子がひとり。
美春:ちょっと引きます(汗)
来夏:どんな感じの子?
GM:校則ギリギリと思われる明るい茶色のロングヘアが特徴ですね。そうすると次は目の前の席の来夏の方をじーーーーーっ。
来夏:(苦笑)
美春の机に貼り付くようにしながら二人の顔をじっと覗き込むひとりの少女。
(ま、まさか……バレてないとは……思うんだけど……)
「あ、あの、なにか、御用ですか?」
そう声をかけると、少女はにっこりと笑ってこう言った。
「んー……やっぱり双子って同じ顔しとるんやねぇ」
美春:心の中でゼーハーします。いろいろとバレたのかって思った……。
「でも似てない双子もいるからね」
来夏も話に加わると、その少女は後ろを向いた。
「
気がつけばその少女の隣にもう一人女生徒が来ていた。
「双子なんだから当然じゃないの?」
麻耶と呼ばれた少女は冷たい発言を返す。
「えーっ! 麻耶、そういう言い方ってなくない?」
「……とりあえず、自己紹介が先」
「うぅ……」
美春:いいコンビだ(笑)
来夏:こっちから声をかけようか。席が前の子たちなの?
GM:クラスメートだけど席は近くではない。興味を持ったので近づいてみたとかそんな感じ。
クラスメイトと思しき二人に向けて、来夏は挨拶をした。
「二人とも同じクラスの人だよね、よろしくね」
「うん。ウチは
「わたしは
GM:テンションが高いエセ関西弁ロングヘアが果林で後から来た子――こっちは黒のぱっつんおかっぱ髪が麻耶。
美春:名前可愛い。
「で、えーと……双子ちゃん、お名前なんていうたっけ?」
「朝聞いたでしょ? 来夏さんと美春さん」
「あ! そうそう! 来夏ちゃんと美春ちゃんやね!」
来夏:同時に頷きたい(笑)
自己紹介を終えたところで果林が何かを思い出したような表情をした。
「あ、そうそう……今朝聞いたんだけど……〝フォーチュン〟ってのがまた現れたらしいんだ」
「〝フォーチュン〟?」
聞きなれない言葉に思わず反応する来夏と美春。
「あ、聞くの初めてだよね? なんて言ったらいいのかな……最近うちの学校でよく聞く話なんだけど」
GM:学校で話題になっている謎の人間です。
来夏&美春:謎の人間?
首を同じ角度にひねる来夏と美春に、麻耶が噂の人物についての説明をしてくれた。
「なんかね、放課後いきなり現れて人生相談っぽいのをしてるとか……そんな噂があるの」
「男の人? 女の人?」
「それがどっちなのかも分からないの。たぶん女の人、って話らしいけど……」
「え?会ったことある人がいるんでしょ?」
「うん。昨日会ったのは4組の子やって。なんか先輩に告白しようとかそんな話らしいんやけど……まぁ結局玉砕しちゃったとか」
二人の説明を聞いても良く分からない。
「良くわかんない話だね」
美春の言葉に麻耶が頷いたところで、授業開始を告げるチャイムが鳴った。
美春:一番前の席とかに帰って行くんだろうな。
GM:というわけで謎の人物の噂をキャッチしました。
美春:「フォーチュン」「謎の人物」「人生相談」「たぶん女」とキーワードが。
「嵐みたいな子だったね……」
思わずつぶやく美春。
「でも〝フォーチュン〟って何なんだろう?」
「一体ここで、何してるんだろうね?」
GM:ではここでシーンを切ります。
ダブルクロス・リプレイ『ミラクル☆ツインズ』 山口せりな @omniaemerald
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