ネット小説あるある
「――っ!」
「ふぁあ……眠……」
ラノベ系はこういった「地の文で語れそうな余白」を台詞にすることが多い。
これらは大抵、驚いた、息を飲んだ、あくびをした、などなど、地の文でも十分語ることは可能。
そんな台詞も、ありだと思う。ネット小説の流行と捉えて差し支えないのだろう。私はあまり好んで読まないというだけ。そう言いながらもたまに読むわけだし。
しかしこういった小説で気になることがある。
地の文との整合性だ。
挙げたような台詞は漫画から引っ張ってきたような、少々軽い印象を受ける。まあ「ライト」ノベルにあたるのだろう。
しかしそれに対する地の文がなんというか、美しすぎると、どうもちぐはぐに見えてしまう。台詞だけがライトなのだ。
はっとするような情景描写の中にライトな台詞が混ざっていると、一気に現実に引き戻されてしまうような、そんな気がするのである。
どちらかに統一した方がいいと個人的には思う。継続的に読む作品は大抵、私の中でこの整合性という基準をクリアしたものばかりであった。
好みの問題とはいえ結構あるあるなので、ネット小説は基本的に向いていないのかもしれない。
と言いつつ、自分の小説を読み返してこっぱずかしくなってきた。私自身も大概だった。改稿しよう。
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