イナゴの佃煮
イナゴの佃煮という料理をご存じだろうか。そもそもイナゴを見たことはあるだろうか。どうですかみなさん。私は母の実家の田んぼでよく捕まえていました。野生児。
私の地元では結構メジャーなもので、しかしその見た目から嫌いな人が多いという、悲しい代物だった。給食で出た日にゃ一人のお皿に山盛りになってしまう。
そんな代物を、近所のおばあちゃんが毎年つくっていた。
近所の田んぼの縁で、袋だったりペットボトルだったりを持って、その中に詰め込んでいた。かさかさぱちぱちと、中で弾けるように飛び跳ねるイナゴの大群が凄まじく、こいつらもこいつらなりに頑張って生きているんだなあなどと思ったり。
数時間後、鍋にどさどさ放り込まれるんだろうなあ。
苦しい思いをしてなお、「気持ち悪い」と言われてしまうんだろうなあ。
可哀想に。
でも道端で潰れてるより佃煮になってた方が見る側としては見苦しくないと個人的に思う。
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