さくらんぼの話など

コンテストに参加したかった、というよりも、「ふるさと」というお題で何か書きたかったからという、そんな理由で1890文字を埋めてみた。


思いの外書けなかったし、東根市民と寒河江市民にフルボッコにされそうで怖い。


山形県出身な私は、幼い頃から飽きるほどさくらんぼを食べていた。冗談抜きに、私がいた町はビニールハウスだらけの田舎町で、知り合いや親戚二、三件回れば、いとも簡単にさくらんぼに行きついてしまう。


おまけに母は昔近所の農家に手伝いをしに行っていて、その縁でさくらんぼやら桃やら色々貰ってきていた。


こう言うと贅沢者だと怒られそうなものだけれど、正直食べ飽きていた。だってさくらんぼなんて給食でも出る。食べ比べなんかしても覚えてられないしよくわからん。ナポレオンは酸味が強かっただろうかという、それくらいの知識。


しかし山形を離れて、改めて食べてみると、意外とおいしかった。


そりゃそうだ。本来高級品だ。傷物でさえなければこいつも市場に出回っていたのだ。


まあそうは言っても、好きとまではいかない。芋煮の方が好き。


敢えて多方向にケンカを売るとしたら、「私は牛肉×醤油派です」

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