御免で候!我五右衛門なり!!

「逃げちゃダメとは言っても…。」


「逃げるしかなーい!!」


「どうやって!」


「強行突破!」


「無理!」


「レボロバ!!」


「合点!喰らえ、睡眠ガス!!」


「「うわっ!」」


「何だこれは!」


睡眠ガスを受けた警察官達は、あっという間に眠ってしまった。

警察官達を眠らせた後、3人は足早にその場を去った。そして、宗次郎と合流した。


「逃げたんですかあいつ!」


「厳密に言えば連れ去られたと言うのが正しいのかもしれん。」


「どういうことですか?」


「ストールが五右衛門と呼ぶ男が現れてな、奴を連れて逃げてしまったんだ。だからまた振り出しだ…。」


「でも早く解決しないと更に被害が出てしまいます!」


「花音、ここで唸ってても仕方がないわ。一旦infodropに戻りましょう。」




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琴葉たちがinfodropに戻ると、1通の手紙が置いてあった。裏側には、律儀に五右衛門と記してあった。


「やあ、みんな元気?あそこで会ったのはお爺さんだけだけど、ヴァリニューくんから聞いたよ。何かすごい力を持った女の子がいるんだって?凄く興味があるなぁ。僕にも一度会わせてよ。あ、そうそう、盗んだ物の置き場所は変えたから。取り返したければ地図に記してある場所においで!それじゃあね♫」


「ヴァリニュー?その五右衛門って奴とこの間のあいつはグルだった訳ね…。まさか繋がっていたとは。」


「今直ぐ行きましょう!」


「しかし花音、危険だと思うぞ。いや、こんな軽ごとではない。」


「いや、私は行くんだ!」


そう言うと花音はinfodropを飛び出していった。

放って置くわけにもいかず、残った3人は花音を追い掛けた。




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「やあ、待ってたよ。君たちに何が出来るかな。」

「私と武田さんであなたを倒す。花音と美香は下がってて。」

「でも…」

「大丈夫。私を信じて。」

「うん」


2人はそっと頷き、後退りした。


「へぇ、そっちは2人か。じゃあ僕も。ヴァリニューくーん!!」


そう言うと閃光を放ちヴァリニューが現れた。


「お呼びでしょうか」

「うん、あいつらを一緒にやっつけて欲しいんだ」

「くっ、貴様は…。五右衛門様、女の方は私に」

「じゃ。任せたよー!」


ヴァリニューは、琴葉をキッと睨みつけ、


「今度こそ仕留めてやる。あの時の恨み、忘れてはいないぞ」

「私こそ、ちゃんとたおしてあげるわ!!」


それを見ていた五右衛門は、


「良いねぇ、僕達も盛り上がろうか。ね、お爺さん」

「お爺さんと呼ばれるのは気に食わんが、この勝負、確と臨ませてもらう。」


宗次郎は腰の剣を抜き、構えた。そして琴葉も気合を込めて、


「レボロバ!!行くわよ!!」


と、叫んだ。すると琴葉は光り輝き、まるで炎を放つかのように閃光が包んだ。


「さあ、最終決戦よ」


その目からは、今までで最大の気合が感じられたようだった。

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