第13話破壊神の降臨


なんだか体が軽い。先程までの痛みも全て消えて、傷口も綺麗さっぱり元通りだ。

「なんか負ける気がしねぇな、これならお前を倒せそうだクルシス」

俺が来いよ来いよと手で合図をする。

「再生したからって実力はそのまんまだろ!?調子に乗るなよクソガキが!!」

クルシスは俺に向かって飛び込んで来た。



一方王城では。

「なに!?瀕死になると開放される力だと!?」

イージスが驚いたようにエクスに訪ねる。

「あんたは主人が瀕死になる事態に陥ったことがないのねイージス。主人が瀕死になると“神器化じんぎか”が可能になる。」

「神器化……とは?いったいなんなのだ?」

「要するに私達神器は、半分欠けているのよ。欠けているもう半分は、所有者……つまりタクマが持っているのよ。瀕死の状態に陥るとその能力が開放される。」

「なに!?私も君も完全ではないのか!?」

「そうよ、瀕死の状態に陥ればタクマは最強になる。私とあんたの半分づつを使うことが出来るのだから」




「なんなんだよてめぇ!?さっきと動きがまるでちげぇ……しかもこのパワー。神器並みじゃねぇか!?」

クルシスとタクマは、今だ交戦中だった。

「言っただろ?負ける気しないって」

「チートもいい加減にしろよてめぇ、蹴り飛ばして体を二分しても復活するわ腕振っただけで山消し飛ばすとか」

まぁ完全に俺が押していた。なんだか知らないが俺はほぼ不死身に近い体になっていた。そしてこの力、エクスとイージスと同等の破壊力。これで俺も等々ポンコツ仲間入りだわ。

まぁ多分アーサー王の伝説でエクスカリバーの鞘をもつ者は不死身になるとか言ってたからこれはエクスの力だろう。離れていてもありがとう、愛してるぜ。

んで?イージスにもなんかそんな特殊能力があったような……。


「こうなったら再生できねぇくらいに小間切れに…………っ!?」

体が動かない…………。

「ん?石にはならないけど動きぐらいは止められるみたいだな」

そう、イージスの盾にはメデューサの首が埋め込まれていたとされている。つまり、盾を見たもの全てを石に変えることができたのだ。

「んじゃ、反撃と行こうか?」

俺は限界を越えたスピードで、限界を越えた威力のパンチを思いっきりクルシスの顔面に食らわせた。俺の足はもげて、拳は砕け散った。しかしエクスの鞘の力ですぐに再生を果たして、痛みもない。クルシスはどんどん遠くに飛ばされていく。俺はそれを追いかけるように走り出す。

彼は等々壁にぶつかりやっと止まることが出来た。彼がぶつかったのは、ナンバニア王城の外壁だった。


「お前の言葉をそのまま返す。お前が始めた場所で終わらせてやるよ」

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