第9話先手必勝

俺たちはナンバニア、王都にいた。

「なんでこんなところに来てるわけ?あんた死にたがり?」

エクスがバカにしたような面でこっちを見てくる。

「死にたくねぇからここに居るんだろ。この前のおっさんみたいに真正面からかかってこられたら対処のしようもあるが不意打ちとかだと流石に死ぬだろ」

「要するにやられる前にやると言うことだな」

イージスがなるほどといったように手をポンっと叩く。


そう、俺は新たに刺客を送り込まれぬようにその送ってくる元を絶ってしまおうと考えたのだ。

「要するに1つの国をあんたの命1つが可愛いがために滅ぼすってことね?」

「バカなこと言うなよエクス?滅ぼすだなんて人聞きの悪い。乗っとるに決まってんだろ?」

「いやもっと悪くなっている気がするが。」

「いやいやイージス、滅ぼすとなれば皆殺しだが乗っとると言うことは多少なりとも人は生き残るんだぞ?」

「ホントに君はエクスカリバーに選ばれた勇者なのか?」

まぁ勇者ではなく、破壊神やら破壊狂とか呼ばれてるらしいが。


俺は、魔力変化というスキルを得ていた。今の俺の魔力は他の連中からは別人の魔力に見えているため王都にも簡単に入り込む事ができた。

この世界に犯罪が起きないこととして魔力感知があることを例にエクスが上げていたが、俺は人類の到達できないとされている100レベを越えているため他の人が知らないスキルも習得している。神眼もその一つだ。

「見張りが門の前に二人と、中庭に15人、場内は300人以上がうろついてるな」

俺は王都の城から500mくらい離れた路地裏、全く城が見えてないところでぼそぼそ呟いてると……。

「どうしてそんなことがわかるのだ?」

イージスが首を傾げながら聞いてくる。

「これは神眼ってスキルで見たい場所をいつでもどこでも考えただけで見ることができる」

「それであんたどーせ女の子の裸とか見て毎晩のオカズにしてるんでしょ?」

「お前なエクス?俺を誰だと思ってんだよ?」

「え?まさかあんたがそれを悪用しないだなんて……」

「してるに決まってんだろ、思春期の男なめすぎだろ」

「破廉恥だあぁああっ!!」

俺はイージスに顔面を思いっきり殴られる。



王都が半壊した。

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