第8話最強と最強
「まぁこれで大体のことは、把握した。こんなチーターの俺をいつまでも追っかけてくるのは、お前の魔力痕を他のやつらが見えてないからか」
俺は、影すらなくなっているオッサンがいた場所に近づきオッサンの持っていた盾を手にする。
(あぁ、全くその通りだ少年。私もまさかエクスカリバーがここにあるとは、思いもしなかった)
イージスは、まだ驚きを隠せないことを不器用に隠しながら話してくる。
「あんた、今最強じゃない?最強の攻撃力を持った私と最強の防御力を持ったイージスを手にいれてるんだもの」
なんかいつのまにか擬人化しているエクスが、びっくりした顔でこちらを見てくる。
「え?イージスってもしかして既に俺の所有物?」
(あぁ、私に君が触れた時点で既に契約は完了しているぞ)
おい、ふざけんなよ。またバカみたいな力をもった神器を手に入れてしまったのか俺は…。
俺はショックのあまりイージスを手から落としてしまう。
(おい!君!!)
エクスほどではないが、物凄い爆音とともにクレーターをさらに抉るように辺一面を破壊した。
おい、こいつもポンコツかよ。
「おい!君気をつけてくれ!契約者が神器を粗末に扱うと、世界を破壊しかねないぞ?」
なんか黒髪ロングの美少女が目の前に立っていた。
「おまえ誰だ?」
「失礼なやつだな、何回も自己紹介させるつもりか君は…」
「この女がイージスよタクマ」
おいおい、こいつも擬人化するのかよ……。あ、そういえば。
「んで、イージス。さっきのオッサン誰なんだよ?」
そう、俺はあのオッサンがどこの誰かも知らない。もしかしたら追っ手の情報が何か解るかもしれない。
「彼は、王都の騎士団防衛部隊隊長のマッケンジーだ。君が100の騎士を一瞬で葬ったという話を聞いて王が刺客として送り込んだ」
なるほど、まぁ数で対向できないなら力でか……。イージスによる長期戦で俺の魔力を尽きさせようとしたんだろ。まぁ作戦としてはいい感じだな。
「まぁ彼は私とちゃんとした契約を結ばず無理やり封印を解除したため私の力を引き出せなかったのだろう」
へぇ、しっかりとした契約を結ばないと真の力を発揮できないのか神器は。
「いっとくけど私はあんたがはじめての契約者よ?アーサーとか言うやつが昔無理やり封印を解除して使われてたことはあったけど」
エクスが聞いても居ないことを口走る。
「わ、わたしは、君で二人目だ!最初はアテナというものに使われていた」
イージスも同じように聞いても居ないことを口走る。
「だれが誰に使われたとかどーでもいいんだけど、とりあえずイージスは俺に協力してくれるってことでいいのか?」
するとイージスは真剣な表情になり、答えた。
「今の私の所有権は君だタクマ。好きに使うといい」
異世界に来て二個目の仲間ができた。
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