第4話 開始とは
会社に着けば仕事に追われることになる。
社長の座について2年。自分なりに成果を出してきた。
今日の業務を確認しながら、斎藤からのメールを待つ。
ピロ~ン♪
メールが入る。絵梨が家を出たらしい。帰った時にも連絡を入れるように斎藤に連絡する。斎藤が来てから、仕事は特に順調だ。
斎藤が我が家に来たのは1年と8か月前だ。私の母が他界したことがきっかけだ。もともとは、今は亡き両親の家をキープしてもらおうと思ったのだが、我が家にもヘルパーが欲しくなったのだった。
「遅いな。」
斎藤からの連絡は3時間たっても来ない。病院が混んでいるのだろうか。
しばらく待ってみる。
突然、私の携帯の着信音が鳴り始める。電話だ。これが、幸せが壊れていく合図だった。
斎藤はメールでしか連絡を入れてこない。
誰だ?と思いながら電話に出る。
「もしもし。
篠田産婦人科クリニックは絵梨が通っている病院だ。
「すぐに行きます。」
何も情報は入ってきていなかったが、とにかく嫌な予感がした。
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