タイトルの決め方
POPの作り方から、タイトルの決め方へ。
例を挙げながらポイントを説明していきます。
例1)冴えない彼女の育て方
このタイトルのベースになっているのは『やさしい竜の殺し方』。
「冴えない」「彼女の」「育て方」
と
「やさしい」「竜の」「殺し方」
でそれぞれ対応。
形容詞の部分と形容詞がかかる名詞の部分でアンマッチ感を、
さらに最後でさらなるアンマッチ感を出して印象に残す。
また、表紙のデザインにおこすとき、「冴えない」と「彼女の育て方」の部分を切り離して目立つようにロゴを作る工夫をしています。
例2)紅霞後宮物語
ヒロインにインパクトがあることから、「後宮武装〇〇」「〇〇一代記」のようなタイトル案があったものの、女性向けのイメージに合わないからと今の形に。
※最初の案は番外編で似たようなものが使われているとのこと。担当が変わってからのことなのに、だそうです。
タイトルにキャラクター紹介の単語を入れず、帯でまとめることでスッキリ。
「紅霞」「後宮」と音読みが続き、画数も多いので、上よりシンプルで訓読みで柔らかい印象を与える「物語」をくっつけました。
ロゴとしては
「紅霞」「後宮」「物語」で「後宮」の部分は色を変えて目立たせるような工夫をしています。
実践編。
萩原さん「タイトルを決めるとき、読み上げてざらっとしたものや、字面が悪いものは却下しています」
例えば「姫狐の召使い」。
平安モノ・陰陽師・源氏物語――と、売れないものと言われているものが全部入っている作品ですが、それが魅力的に伝わるようにパッケージを考えます。
そこで、当時の流行をふまえてこのタイトルに(※今だと違うタイトルをつけるかも)。
表紙に狐耳と巫女服で目をひくように整えました。
大塚さん「タイトルではありませんが、自分がかかわったものでは書店へのアピールとしてこういう売り文句を考えていました」
例えば。
「SH@PPLE」の場合
→純愛のためなら女装だってしちゃう!
「純愛のため」でラブコメの雰囲気を、「女装」を入れて作品のポイントをアピールしています。
「バード・ハート・ビート」の場合
→ジブリでアニメ化希望
作品を読んで、ラピュタなどがイメージに浮かんだので。
「ジブリ」に「王道でボーイミーツガール」の印象があったので名前を挙げたとのこと。
「デート・ア・ライブ」の場合
→エヴァで使徒が美少女だった⁉︎※バイヤー向け
複雑なSFで説明しにくい設定のために思いついたそうです。
――次回はフェアでのタイトルのつけ方と編集者の視点とはについてまとめます。
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