第125話 煮ても焼いても食えない

 叩き落とされた、しぶといハイエナは放っておいて。真理達はペタランピシュームと対決する


「アイツ水吹いて来ようとして来ないわね」


 ペタランピシュームは真理を警戒している


「じゃあ、いっちょ俺達が挑発してやりますよ!」


 ハイエナ軍団の投げ矢攻撃!


「シュン、シュン!」  「シュパン!」

    「シュシュン!」


 だがペタランピシュームには効いていない様だった。それを見た真理は…


「自分でなんとかするしかないか。アンタの防御力が上か、あたしの魔力が上か勝負よ。キィッ…!」


 真理は魔具を取り出し線を引っ張って発動させた。魔香の煙が魔力の回復量を上げた


「ライニン!」


「バシュウウウン!!」


 続いて真理は電撃魔法でペタランピシュームの周りの水が爆発させた。だが効果は薄い様だ、ペタランピシュームに5ダメージ


「爆発させるだけじゃ効かないわね。また水を吸いなさいよ、この全身カチコチのカツオ節が!!」


 ――――その頃、真理の声が届いたのか…


「ほ!新たな食材の気配が!? しかし今この場を離れるわけには・・・」


「ねえ、ウサギのシチューはまだ~?」


 遠い地に居るアレクシスは何かを感じ取ったが、衛兵たちを相手に商売をしていて、手が離せなかった


「ほほ、もう直ぐ仕上がりますよ。いや~、皆さんお肉好きですね~」


「そりゃ、毎日あのスープだもん。と言うかマトモな飯作れんじゃないですか、料理長」


「元ですよ、現料理長♪ 食中毒防止で好きな食材が使えなかっただから、しかたがなかったじゃありませんか」


 ゴードンが騒ぎを嗅ぎつけた


「こらー!お前達!! 勝手に持ち場を離れて何してる!!」


 ゴードンの問いに新兵は次々と言い訳をする


「は!ゴードン隊長! 自分は昼休み中であります!」

「だったら、敷地外に出るな! 逃亡罪に問われるぞ、さっさと戻ってこい!」


「自分は警戒任務中であります! 怪しげな露店を発見したのでこうして調査を…」

「怪しいなら食うな! 先に報告しに戻って来るのが筋だろ!」


 事態の収拾に努めるゴードンに見張り台から報告が上がった


「報告しますゴードン隊長! 北西の方角に大規模な戦闘が観測されました。木々の影に隠れて詳細は不明ですが複数の勢力が衝突していると予想されます」


「よし! 聞いたなお前ら! 警戒レベルを上げるぞ!直ちに持ち場に戻れ!」

「「了解!」」


 ゴードンの指令で衛兵たちは持ち場に戻ろうとしたが、その中の1人をゴードンは焦って止めた


「こらこら、アレクシス! どさくさに紛れて入ってくるな!」


「ほ! すみませんゴードン隊長!前の習慣でつい!」


「まったくお前はもう、昔っから面倒をおこして・・・。万一ここで戦闘が起きたら独房に入れたやるから、大人しくしてろよ」


「了解であります、ゴードン隊長♪ 周囲の警戒だけではなく、ボクの安全を考え独房を避難所に出来る様に図るとは、相変わらず頼れるお人ですね。ほほほ!」


「はぁ・・・、そいつはどうも」


 ゴードンがストレスで3ダメージ受けた。場所は戻り、泉では―――――


「食らいやがれ!」


 ボランの投擲! 岩を持ち上げてペタランピシュームに投げつけた


「ビュウウウン・・・」

        「パクン」


 ペタランピシュームはボランの投げた岩をを食べてしまった


「なに!?」


「ペッ」


 ペタランピシュームの吐き出す攻撃! 投げた岩を返されボランは15ダメージ受けた


「ぐッ! このやろおお!」

 

 ボランは怒りに震えている。真理はそんな怒るボランに語り掛けた 


「もう何やってんのよ。でも食欲旺盛なのは好都合ね、毒とか爆弾とか相手が飲み込んでダメージ食らいそうなもの落ちてない?」


「そんなの都合良く有るわけねえだろ!!」


「それはそうよねぇ…、アイツの影響かしら、気を付けないと」


 真理は勇者の事を考え、精神に2ダメージ受けた


「ん、いや有るな。おあつらえ向きのもんが」


 ボランはニヤリと笑って、ペタランピシュームが斬り倒した木を持ち上げた


「この長さなら飲み込み切れないだろ! 串刺しにして塩焼きにしてやる!」


 ボランの丸太突進! しかしペタランピシュームは口を開けずに身体で受け止めた。ペタランピシュームに20ダメージ


「グガガァ・・・!」


「コノヤロ! 野菜は嫌いかぁ?好き嫌いは良くないぜ!さっさと口開けろ!!」


 真理はその光景を見て呆れている


「いや、魚だって肉食獣にそんな事言われたくはないでしょ。ボラン! いい加減魚から離れないと一緒に爆破するわよ!」


 真理の声はボランに届いていなかった。ボランは暴れるペタランピシュームにより26ダメージを受けていた


「口開けねえなら、よ!」


 ボランはペタランピシュームの首にしがみつき、左右のエラが近づく顎の下に手を伸ばした


「〆落とさせてもらう!」


 ボランのサバ折り攻撃! ペタランピシュームはエラに指を入れられ、首を捻られた。ペタランピシュームは32ダメージ受け、口を開いたまま閉じられずにいる。真理は喜んだ


「でかしたわ! こっちに口を向けるように仕向けて」


「あいよ!」


 ボランは真理に指示道りに使用と組み合った


「後、何か狙い易くなるものが有ると良いんだけど・・・、何か金属は・・・あった」


「なんです隊長?」


「アッシュ、この杖にその魔剣縛り付けて欲しいんだけど」


「そうか、直接触らなければ、コイツも大人しくするだろって寸法ですね! 任せてください」


 アッシュは魔槍?(品質:低)を作った


「しっかり結べてるわね、さすが元武器屋。じゃあ・・・」


 真理は受け取った魔剣を手に取り構え・・・


「いけ! 避雷針!」


 魔槍を投げた


「ギュンッ!」


 魔槍はペタランピシュームの口の中に命中した。ペタランピシュームに8ダメージ。アッシュは混乱した


「ガア!?」


「微妙に役立たずとは言え、貴重な魔剣が!?」


 真理は集中し、渾身の電撃魔法を放つ!


「食らえ! 私、渾身の最大出力ぅ!ライニィィィル!!」


「バチバチバチバチィ!」


「ガアアアァァァァンアアァ!」


 ペタランピシュームは58ダメージを受け、ペタランピシュームを包んでいた岩が弾けとんだ


「バン、バン、バララアァ!」


「ふ、やったわ」


 真理はペタランピシュームを倒した


「・・・・」


 ボランは35ダメージ受けて倒れた

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る