彼方は勇者ですか？「はい」

第123話 電撃大作戦？

　吹き飛ばされたと思ったら、謎の剣持って戻って来たアッシュと合流し真理達は泉の占領に取り掛かった

「押せ押せぇー！」

　　「ミナゴロシダァ！」

　前衛のハイエナ軍団が泉の手前まで行ったところで真理が大声で指示を出した

「はい！みんなそこで止まってぇ！　じゃないと死んじゃうわよお！」

「ビリビリビリ・・・・」

　真理は魔力を溜めている・・・

「あ、やべ！」

　　「おい！下がれ下がれ！」

　ハイエナ軍団は真理の様子を見て押し合いながら泉に入る直前でで引いた。真理の電撃魔法

「ライニール！」

「バチバチバチバチ！」

　真理は電撃を泉に放った

「ウギャギャギャ！？」

　泉に入っていた一部の魔物に平均23ダメージ。5体倒した

「続けてもういっちょう！」

　真理が再び電撃魔法を放ち

「バチバチ！」

　そのまま連続で打ち込んだ

「ライニール！ライニール！！ライニール！！！　・・・ライニィイルゥ！！！」

　泉に絶え間なく電流が流れ、水場の近くに居た魔物が一部逃げ出した。その光景を見た真理はひと息ついてジャンプし

「とう！」

　前に出て泉の中に入った

「ふぅ・・・、フフフ…。ここは電気使いのあたしの独壇場！　さあ、痺れたい奴からかかってきなさい！！」

　真理がそう宣言すると、それに応える様に水の中から魔物が飛び出してきた

「お望みどうり地獄へ送ってやらあ！！」

　首絶ち魚の攻撃！　真理は混乱している

「え？」

「ふぅん！」

　　　　「ガシン！」

　しかし真理の後ろに立っていたボランが首絶ち魚を掴んだ

「いっちょ上がりだ。文字通りの雑魚が」

　　「グシャア」

　ボランの握りつぶす攻撃！　首絶ち魚に26ダメージ。首絶ち魚を倒した。真理は疑問の声を上げる

「なんであんなに電気流したのに生きてる奴が居るのよ！」

　しぶとそうなハイエナが自分の顎を撫でながら答えた

「そう言えば聞いた事ある・・・。電流は物体の表面にそって流れるから、深く潜ってしまえば電撃が当たらない。海に雷が落ちても魚が死なないのもそうだ、水に住む魔物の常識なんだとか？」

　真理はその言葉を聞いて、しぶとそうなハイエナの両頬を引っ張った

「海に落雷があったから魚が打ち上げられたなんてニュースは聞かないものね・・・。ていうか知ってるんなら先に言いなさいよ。それとも身体と一緒におつむもデカくなって今思い出したんじゃないでしょうね！？」

「しゅみましぇん（すみません）」

　しぶとそうなハイエナは知力が上がっていた。真理はふと我に返りある事に気付く

「ん？　水場の魔物の常識って事は・・・・」

「「ヒャッハー！」」

　次々と魔物達が水の中から飛び出してきた

「それでも浅瀬に居るあたしが有利よ！舐めないでよね！」

　真理は魔力を溜めている。アッシュとトーマスのコンボ発動！

「ようするに水面に叩きつければいいんだろ！　トーマス！」

「アッシュあんま無理するなよ！」

　アッシュのエアカノン、トーマスのカマイタチが飛び出した魔物達を襲う、平均15ダメージ

「バシュゥンン！」　

　　　「ビュンビュン！」

　魔物達は真理に攻撃が届く前に水面に落ちた。真理の魔法攻撃

「ラガニン！」

「バチバチバチン！」

　真理の身体から発せられた電撃が水面を伝って魔物達を襲う！　平均31ダメージ！　8体の魔物を倒した

「俺達は泉の周りに奴らを蹴散らすぞ！」

「「御意！」」

　ハイエナ軍団はボランの指示を受け泉を取り囲んだ。それを見た真理が文句を言う

「こら！　泉の中のヤツの逃げ場を作っておかないと乱戦になるでしょうが！」

　ボランは反論した

「どの道水場でしか生きられねえヤツは死に物狂いで抵抗して来る。生かしておいたら面倒だ！この場で潰せ！　お前は水面に立った奴を仕留める事だけ考えてろ」

　真理は渋々了解した

「分かったわよもう。ここを確保できるだけの戦力は残しておいてよね！　ライニン！」

　真理は水面から出て来た魔物に狙いを絞って一体づつ仕留めていく

「中に潜ってるヤツを水ごと抉り出してやる！　フォロー頼みますよ隊長！」

「正直、遠距離攻撃は苦手なんだがやるだけやってみるぜ！」

　アッシュとトーマスのスキル攻撃で水面が深く抉れる。その時水面に露出した魔物の身体を狙って真理が電撃を放つ

「ラガニン！」

「うぎゃああ！！」

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　順調に魔物達はどんどん倒されていき、戦況が大人しくなって来た頃・・・・

「もう峠は越えたかしら？」

「ぜぇぜぇ…、だと助かる。未調整の魔剣を振り回すのは流石に疲れた」

　真理がひと息つき、アッシュがバテている時。トーマスが叫んだ

「まだ終わりじゃないみたいだぜ二人とも！　来るぞ！」

　トーマスが指さす方向をを見ると。泉の底から巨大な何かが浮かび上がって来た

「ボコボコ・・・」

　真理達は構えて警戒した

「来たわね真打が！」

「この泉の主か！？」

　その巨大な体をゆっくりと現したそれは！

「プカ～・・・」

　巨大なエイだった

「なにあれ？　淡水エイ？」

「背中のトゲは厄介そうですが・・・。幅が広い分良い的ですね隊長」

「そうね。さっさと止めを！」

　真理がその大人しいエイに電撃を放とうとした瞬間

「ガアアアアアアア！」

　そのエイより巨大な口が、エイを下から飲み込んだ

「ガブ、モグ、ハグッ！」

　そのモンスターが水面から陸地に上がると水面が一気に下がり真理が水に引っ張られて流されそうになる

「おおっと！？」

　真理は杖を地面に刺しどうにか持ちこたえた。その巨大なモンスターを見て真理達は動揺する

「なにあれ・・・・。足の生えた・・・」

「岩の・・・魚か？」