第122話 魔剣スコール、伝説への道?
時の流れに打ちのめされたスプラを見下ろしながら困った果てているアッシュ。彼は取りあえずフォローの言葉を入れた
「えっと…、そんな落ち込まれても・・・。そうだ!渡す相手は決まったぜ。魔力量があるから魔術師に
「それじゃ剣はオマケになってしまうでしょう!!」
スプラはアッシュの言葉にしがみつきながら反論した。アッシュはスプラを引きはがそうとしながらも言葉をつづけた
「・・・良いと思ったがッ! 最後まで聞け! まったく、これはユートさんに渡すよ。日用品や棒で戦うような人だ、きっとこの剣もカンで使いこなしてくれるはずだ」
「本当ですか!?」
スプラは目を見開いて固まった。その隙にアッシュは離れた
「よっと! それで良いな?」
「はい!よろしくお願いします! これでやっと名実共に伝説の剣に・・・・」
スプラは目を輝かせて希望に満ちた眼差しをむけた。アッシュは困惑している
「お、おう、まかせておきな。じゃあオレはもう行くぜ」
「はい、行くのです勇者よ・・・じゃなくて。戦士よ!行きなさい」
「へい、行ってきますよっと・・・。正確には戦士のなりぞこないだがな」
スプラに見送られ、妖精の洞穴をあとにした
「さて、まず農村跡地に戻るか、泉のマリー隊長たちと合流しなきゃならないわけだが・・・。どっちに進めばいいんだ? トーマスが居れば森でも迷わずに進めるんだが」
「リィィィン・・・…」
「ん?」
アッシュが迷っていると剣が反応し風が吹き、風の吹いた先の草木が左右の開た
「そこに進めってことか?」
アッシュは戸惑いながら進んで行く
「しかし、便利な剣だな、行く道を示してくれるとは・・・。道があってればの話だが」
「カサ、カサ…」
進む度に木々はが動き、その中を進んでいくアッシュ
「でもこれ、ちょっとマズい気がするな・・・」
「リィィィン・・・…」
「カサカサッ」
順調に進んでいくアッシュだったが、嫌な予感が増していく
「ッ・・・ッッ…」
「おお! この合戦の気配、道はあってたみたいだな」
アッシュは道があってるのを確信し慎重に進もうとしたのだが
「キャアヘェ! ここに人間が居るぞ!」
アッシュは魔物、長舌ヤギに見つかった
「やっぱ草木がこんな不自然に動いてたら目立つよな! 加減しろよクソ魔剣!!」
アッシュは逃げ出した
「あっ!こらまてメェ!!」
長舌ヤギはアッシュを追った
「追ってきやがったか! イチかバチか!」
アッシュは木の枝が道を塞ぐようにイメージしながら剣を振った
「ブォン」
「ペキッメキッ」
枝が剣が振られた方向に曲がって道を塞いだ
「なギィ!? めぇ!!」
長舌ヤギは枝に衝突し10ダメージを受けた
「お、便利だな」
アッシュが剣の能力に感心していると、前に魔物の集団が現れた
「ギャヘ、また人間か、鬱陶しい」
「後ろこんなに空いてたっけ?」
「殺っちまえ!」
「ヘヒャア!」
「そりゃ!」
アッシュは剣を振り道を塞ぎつつ
「メキメキ」
木の枝を下におろし道を作って木の上を掛けて行った
「ハハハ!これいいな! 魔術師になった気分だぜ!」
アッシュが走るのに合わせて自動に足場が出来ていき、走り去った後の木々は元の状態に戻っていく。そして進んだ先は
「居た! トーマス!隊長!」
真理達を見つけ、アッシュは飛び降りた
「リイィィン」
アッシュが飛び降りると同時に風がアッシュを包み着地のショックを和らげる。それを見たトーマスが驚きの声を上げた
「アッシュ!? お前そんなスキルいつ覚えた!」
「この剣の力さ、オレじゃねえよ」
トーマスとアッシュが話している隙を狙って魔物達が襲い掛かった
「死になぁ!」
「食らいやがれ!」
トーマスのカマイタチ! 火吹きマングースに15ダメージ
「ミゲェ!」
アッシュは剣に集中している
「風も操れるって言うなら・・・、これはどうだ!!」
アッシュの魔剣スキル”エアカノン”、空気の砲弾がツノドリルガエルとその後方に倒れていた火吹きマングースを吹き飛ばした。それぞれ20ダメージあたえた
「「ふっぎゃあ!!」」
火吹きマングースは倒れた
「この!」
アッシュは続けてスキルを使ってツノドリルガエルに止めを刺そうとした
「もらったあ! モグッ」
しぶといハイエナに横取りされ、ツノドリルガエルは食べられてしまった。アッシュは文句を言っている
「あ! オレがかっこよく仕留めようと思ったのになにしやがる!」
「モグモグ…ゴクン。ヘヘ、トロトロやってるのが悪いんだ!」
「ぐぅッ、確かに発動するまでに少し時間が掛かるのは問題か・・・あ、れ…?」
アッシュはふらついて倒れそうになった
「アッシュ!大丈夫か!」
「魔剣の力を使いすぎたみたいだ・・・、よっこらしょ!」
アッシュはトーマスに支えられ立ち上がった。真理は怪しい視線をおくっている・・・┌(┌^o^)┐
「ふふふ・・・」
「コラ!正気に戻りやがれ!」
真理はボランの声で正気に戻った
「は!ごめんなさい。みんな~、泉はもう直ぐそばよ! 気合い入れなさい!」
真理の声にみんなが応えた
「「「おう!」」」
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