第50話 力の代償

 グリフォンを倒した後、翼の紋章を握りつぶしてしまった勇者


「レベルが一気に上がったな、どんどん強くなっていく感じが・・・」


「紋章の力の影響でしょう、流石ですぜ親分」


「でもなんか嫌な予感がするんですが」


 勇者はレベル14になった


「また上がった!?」


 yuう者は、スkiil"`:*‘@"を覚えた


「しかもバグってる!?うぐぅ・・・」


 勇者は頭を押さえて苦しんでいる


「ふふ~ふん、ふー♪」


 真理は勇者の変化には気づかずに戦利品を漁っていた


「よしよーし、この羽とか使えそうね。あとは・・・」


「ワン、ワン、ワン、ワン!」


「ヒィー!勘弁してくれぇ!」


 ボスはポチィーから逃げ回っている途中で,真理が漁っていたグリフォンの灰の山を蹴飛ばしてしまった

 

「ボシャン」


「あ、何すんのよこの犬モドキ!ライニン!」


 真理は力を抑えた電撃魔法を唱えた、ボスに10ダメージ。その隙にポチィーがボスに攻撃を加える


「バチン!」


「ぎゃあ、痛てっ、痛てぇ!」


「ガウ、ガウ」


 ハイエナが大声で真理の事を呼ぶ声がした


「オーイ!そこの人間の女…えーと、マリーの姉御!ユート親分の様子がおかしいんですわ、来てくだせえ!」


「あのバカ今度は何をしたのかしら・・・今行くわ!」


 真理は勇者の元まで近づいて話しかけた


「どうしたのゆうと?」


 勇者の目の焦点が合っていない、勇者は謎の言葉を言った


「すみません、ボスを倒した後にセレクトボタンを押してしまったようで、2はバグが多いのにボタン連打するから」


「??、ちょっと何言ってるのよ」


 ハイエナが心配そうに真理に状況を説明した


「レベルがまた上がった、バグってる、とか言ってから苦しみだしてから調子なんです、どうすりゃいいんでしょう?」


「あー・・・それってレベルに精神が追いついてない状態ってヤツかしら?」


 勇者は光のない目で笑っている


「はは、ダメですよ。石化した仲間を並び替えて先頭にしちゃ」


「これは本格的におかしいわね・・・ポチィー!処刑中止」


「ワン!」


「た、助かったのか?」


 真理の呼びかけにポチィーは攻撃をやめて真理の所まで走って行った、ボスは安堵している


「アンタ達、どこかコイツを休ませられる場所は無いの?」


「あっちに比較的損傷の少ない空き家がありやす。地下で雑魚寝させるわけにもいきませんから、そっちに運びやしょう」


 ハイエナ達の案内により、勇者は空き家に運ばれる


「取りあえずこのベットに寝かせるわよ。よいしょっと」


 勇者はベットに寝かされた、勇者はまだ謎の言葉を言っている


「扉の前で地図開いちゃ・・・ああ!扉が増殖する!」


「寝かせましたよ、さあ次はどうすればいいんで?姉御」


「落ち着くまでほっとくしかないかしらね・・・」


「そんな!?」

 

 真理の一言にハイエナ達は騒ぎ出す


「親分、しっかりしてくだせぇ!やっと冷酷で貪欲、そして、たとえ犬畜生だとしても、仲間の為に生贄を提供する理想のボスに巡り合えたって言うのにッ」


「元ゾンビの不死身かと思える生命力と凶暴性!親分こそ魔物の中の魔物です!正気に戻ってください!どこぞの魔物に癖に変に温かみのあるガタイがデカいだけの半端者とは・・・」


 騒いでいたハイエナ達の上に巨大な影が差す、その影を作った巨体の持ち主が鋭い眼光でハイエナ達を睨みつける


「ほう…その半端者ってのは誰の事だぁ?・・・ゴルァ」


「あ、ボス…じゃなくて、ボランさん生きてたんでぇ?」


「おう、おかげさんでな。処刑は延期らしい・・・」


「そりゃあ、結構な事でぇへ、へへへへ・・・」


 ボスがハイエナの一人を掴んで締め上げた


「俺が殺させる前にてめぇらを犬に食わせてやろうか!?」


「す、すいやせん、ご勘弁をぉぉぉお!」


 その光景に真理は頭を抱えている


「魔物の評価基準っていったいどうなってるのかしら・・・」


 勇者はまた謎の言葉を言っている


「魔道じゅうたんは 丸まったままだ。どうしよう。メーカーにデータを送って直してもらおうかな・・・」


「あっ!、その手があったわね!」


 真理は勇者の言葉を聞いて何かひらめいたようだ


「どうしたんです姉御?」


「ちょっとどいてねぇ~…ラガニン!」


 真理は勇者に電撃を放った!勇者に30ダメージ!


「グボボボヘフベホヒ!」


「姉御血迷ったんですか!?」


「ちょっと気絶させるだけよ」


「ぐへ・・・」


 勇者は気絶した。ボスが真理に質問した


「マリーとか言ったな女、これに何の意味が・・・」


「神頼みよ」


「神頼み!?つまり運任せか!?」


「いいえ、この世界に呼んだ女神ならなんとかしてくれるでしょ、暇そうだったし」


「神に会った様な言いぐさだな・・・姉御よ」


「まぁね、じゃっ、あたしは街に戻るから後はよろしくねー、元ボスさん」


 真理はリュックを背負って部屋から出ようとしている。ハイエナ達は動揺した


「行っちまうんですか!?ユートの親分を置いて!?」


「もう一人頼れそうな人が町に居るのよ、あまり会いたくないけど・・・あ、でもそも前に銀の燭台は貰っていくわね、それじゃ♥」


 真理は部屋を出て扉を閉めて行ってしまった


「バタン」


「マジで行っちまったよ・・・」


「どうする?」


 そわそわするハイエナ達をボスがまとめた


「てめぇとてめえは部下連れて外を警備しろ!グリフォンはもう居ねぇんだ!他の魔物も動き出すぞ!ここの場所を取りあえずの司令部にする」


「ユート親分を地下のダンジョンに運ばなくていいですかい?」


「あそこじゃ逃げ場がねえ、なんかあったベットごと担いでトンズラするぞ。地下作る前に確認した退路が今どうなってるかも確認してこい!」


「御意!わかりやした!」

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