第46話 グリフォン戦ですよ
グリフォン打倒のため作戦を練る勇者達と魔物御一行
「あっさり、時間をくれるなんて、あの鳥ちょろいわね」
真理は不敵に笑いながらそう言うと、ボスがそれに答える様に笑って言った
「油断させておいて全員で叩く気だな?まかせておけ」
闘志を燃やすボスを勇者は止めた
「いやいや、それはやめましょうよボスさん」
「え…でも、そうなると俺の見せ場が・・・・」
「アンタの部下はやる気が無いみたいよ」
真理が指さす方向を見るとハイエナ達が賭けを始めていた
「なあ、どっちに賭ける?」
「オイラはグリフォンの方かな」
「オラ、人間カ賭ケル、大穴狙ウ」
賭けをし出した部下達にボスは怒鳴った
「こら、てめえら何してやがる!もっと緊張感を持ったらどうだ」
「緊張感って言ったって、人間が勝てばグリフォンが居なくなって新しいボスになる、グリフォンが復讐を果たせば、もうこっちを襲うような事もないでしょう。どっちに転んでもオレ達安全じゃないですか」
「そうそう、ボスの命がかかてるくらいでオイラ達は痛くも痒くもありませんから」
「久シ振リノ娯楽、オラ、楽シム」
ボスは怒りに震えている
「この死肉ぐらいのハイエナ共が・・・・」
「いや、あんたもハイエナでしょ」
ボスにツッコミを入れる真理に勇者は話しかけた
「取りあえず真理さんの傷薬を貸してください、こっちはもう残り少ないので」
「分かったわ、はいどうぞ。魔法もかけておくわね、ホイリン」
勇者は傷薬を受け取った、勇者は真理の回復魔法で全回復した
「ありがとうございます。防御魔法もかけてくれませんか?」
「ごめん、ブロークは自分以外に使えるほど使い慣れてないの、かけても直ぐ外れちゃうと思うわ」
「熟練度が上がってないから他人には使えないって事ですか」
「そんな感じ。直ぐに効果のあるホイリンと違って、ある程度持続する効果の魔法って維持するのが難しいのよ」
「うーん、他に戦力を増強する手段は・・・ボスさん弓矢とか持ってます?」
「略奪品の中にあるかも知れねえが、探してる時間が無ぇな」
ボスが悩んでいると真理が勇者に棒を差し出した
「あたしの棒を貸してあげるわ、元々は左手で持って使う物なんでしょ、これ」
「二刀流ですか、いいですね。でもそれだと真理さんの武器が無くなっちゃいますけど」
「いいのよ、魔法で対処できるから」
「ずるいな魔法使いって・・・鍋の蓋は邪魔になるし置いていこうかな」
勇者が迷っているとボスが話しかけてきた
「置いて行っちまうのかい?その粗末なバックラー」
「あれ、ダメですか?」
「いや、よく片手にバックラーと一緒にダガーを握って戦う人間がいたから、てっきりその棒はダガーの代わりに使うもんだと思ってただけでダメってわけじゃ・・・」
「そのアイデアいいですね、そうしましょう」
勇者は左手に棒と鍋の蓋を同時に装備した
「あ、このリュックの中身抜いて腹に巻いちゃいましょうか、さらしみたいに」
「おお!あの店の物だったら耐久力は期待できますし良い考えかもしれません。あ、余分なアイテムはここに置いていきますね」
勇者は銀貨の入った袋を置いた、勇者は胴体にリュックを装備した。グリフォンが叫び声をあげる
「クワァ!時間だ!さっさと来い鍋男」
「はい」
勇者は呼ばれるまま前へ出ると、グリフォンが不思議そうに勇者を見つめた
「なんだ、そこ格好は」
「みんなの知恵と勇気の結晶です」
真理とボスは困惑している
「いや…装備させておいて何だけど…」
「子供がガラクタ着込んで戦士ごっこしてるようにしか見えないよな」
勇者は真理とボスの精神に1ダメージあたえた
「まあ良い、始めるぞ人間!」
「はい!」
勇者とグリフォンの戦闘が開始された!
「ふん」
勇者のスキル”ハヤブサ”発動、移動速度が一時的に上がった
「まずは翼を!」
勇者のカマイタチ!グリフォンの右の翼に20ダメージ
「ちいぃ!巣を襲った時の技か、だがそれがどうした!」
グリフォンの突進!攻撃を受けない様に左右に跳ねながら勇者に接近する
「来た」
「クワアァァ!」
「ガンッ」
勇者は突進してきたグリフォンの嘴を受け流そうとしたが捌き切れず6ダメージ受けてしまった
「くっ!」
勇者は上に吹き飛ぶ、勇者はグリフォンの背中を超え上に飛び上がった
「このまま、空中で始末してやる」
グリフォンは空に飛ぶ準備をしている
「まだまだ!」
勇者の両手でのヘビーアタック、重い一撃により無理矢理グリフォンの背中に落ちる、グリフォンに45ダメージ
「ゴスン!」
「クェ!?」
勇者はグリフォンの背中に乗り右の翼を連続で攻撃した、合計36ダメージ与えた
「ガシ!ガシ!ガシ!」
ギャラリーが歓声を上げた
「おお!見たかあの攻撃力!」
「あの人間グリフォンを倒しちまっうじゃないか!?結構効いてるぜ」
「オシカッタ、ザンネン・・・」
「残念ってお前人間に賭けてたろ?」
「体格ニ、差ガアリスギル、アレ足リナイ」
グリフォンは不敵に笑っている
「クヘヘヘ、地面に下りていればまだチャンスはあっただろうに」
グリフォンが勇者を乗せたまま空に飛んだ!
「うわ!?」
勇者は必死にしがみついた、油断していると振り落とされてしまう
「この高さなら下手に翼を攻撃できまい、貴様も落ちるのだからな!」
「いいえ・・・関係ありませんね!」
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