第3話 高校デビュー!!③
警察に
が、この全裸野郎は警察官に動じず、ズボンをさらに強く脱がそうとしてきたんだ。
俺は自分の下半身が
その警察官の女性がこちらに近付き、言う。
「変態!! 早く、その手を離しなさいっ! さもないと……この銃弾であなたのこめかみを撃ち抜きますよ? 」
警官の銃は全裸野郎の頭に突き付けられていた。初めて見たよ。露出狂に銃を向けるところを……
この人も相当イライラしているようだった。無理もない。この全裸野郎はどう考えても女性の敵だもんな。
全裸野郎もさすがに降参するだろう。しかし、そんな甘い考えは、いともたやすく崩れ去る。
野郎はその警官を哀れんだような目で見て、こう言った。
「かわいそうに。全裸にならないからこそ人は凶暴になり、それが戦争になっていくんだ。僕は人類を救済しようと思っているだけなのに、なぜ! 分かってくれないんだ?……そうか。僕がまだ人を全裸にすることを
すると全裸野郎は銃を持っている女性警官を全裸にしようと
もはや、コイツのハングリー精神だけは認めざるを得ないよ! 銃、相手に人を全裸にするためだけに命を賭けれるコイツは本物の生粋の変態だ。
「何コイツ! いやああああ……助けてええええ!! 私は生まれてこのかた、彼氏も出来たことがないのに、なぜ、コイツに全裸にさせられなきゃいけないの!?
お願い。そこの高校生さん、私を助けて……」
まさか俺が警察に助けを求められるとは夢にも思わなかったよ。しかし、彼女は限界のようだ。なにせ、「うわぁぁぁん、あ、あーあああ」と泣き
俺も助けなくちゃいけないのか……。あ、でも、これでもし俺が全裸になっても、身を
仕方ない。助けに行ってやろう。
俺は全裸野郎を取り押さえに行った。しかし、凄まじい抵抗を受けた。
10分の激闘の
「見ろ! あの男、全裸だぜ!!」「かわいそうに。女性は下着姿にさせられてるわ」と辺りに人々の声がたくさん聞こえていた。
そう。女性警官は奴の手によって、下着姿にさせられていたのだ。恥ずかしそうにしていたので、俺が着ていた制服のブレザーを女性に貸した。
「あ、ありがとう……ございます……」
彼女は俺にお礼を言い、元気なさそうに、路肩に止めていたパトカーに全裸男を乗せて、警察署に連行していった。
俺は「はぁ~」と嘆息した。
学校が始まる前に、かなり疲れた。やっと入学式に出れるのだと思うと、ほっとした。
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