第18話 エクシティウムへ

そのあと、彼女は服を着替え来ていた服を「これを持ってろ」といって、僕に渡した。

あとアッキドの町でやらなきゃいけないのは、食料を買ったり、食料を買ったり、食料を買ったりするぐらいだろう。

店に行き、食料を買って、その買った紙袋を彼女に持たせた。


「重いじゃないか」

「そりゃあ、食料が入ってるんですから重いんですよ」

「そういうことじゃなくて……」


彼女は何か思うことがあるようだけれども、言葉にすることはなかった。


とりあえず、馬車置き場に行き食料を置き、これからどうするかを(もう決まっていること)彼女に話した。


「とりあえず、この町を出たらアキュベルの森を通ってエクシティウムへ向かいます」

「そうか」

「海のほうへ行くには、この町で交通許可証を貰う必要があるんですよ」

「……そう言えば、地域反乱が起きていたな」

「おや、よくご存じで」


なぜだかは分からないけれども、なぜかずっと城にいた割には新しい情報をたくさん知っている。もしかしたら、僕のいた村に届く情報が古すぎるっていう可能性もあるけれども、それにしたって情報を色々知りすぎているぐらいだ。


「まぁ、そこらへんは大まかな道のりの説明なんですけれども、ここからが重要でしてね」

「?」


僕が一番心配していること。それはアキュベルの森のことだ。


「僕たちがこれから通るアキュベルの森には、盗賊の道というものがあり、エクシティウムへ向かうにはそこを通る必要があるんですよ」

「そうなのか」

「そうなんです」


彼女は僕の話を寝ながら聞いている。危機感がないというのは、本当に困る。


「その盗賊の道というのは、その名の通り盗賊が出る道で、普通であれば警兵や、守護兵を雇わなければいけないんですけれども、そんなのに金を払うのはもったいないと思うんですよ」

「ほう」

「だって、こっちにも武器はあるんですから」

「武器?」


どうやら、彼女は彼女の目的を忘れてしまっているようだ。


「月の武具。もし、盗賊が現れたら君を使って戦おうと思うんですけれども、いいですか?」


まぁ、勇者である僕の指示だから普通であれば聞くと思うけれども……


「えぇ……めんどくさいなぁ…………」

うん、彼女であればこういう反応をすることは読めていた。


「めんどくさくても、節約のためです」

「……じゃあ、いいよ。私を使えばいいじゃないか」

「よし、それならいいです」


月の武具が使えるとなれば、多分大丈夫だろう。これでも、教育生の時はかなり優秀な成績を残してきたし、剣術もなかなかの腕前のはずだ。確か。

だから、まぁ、盗賊が現れても……大丈夫だ。うん。


ということで、早速馬車を発射させて、エクシティウムへと向かうことにした。


「安全運転で頼むぞ」


馬車の安全運転とは、また難しい指示をしてくる武器だ。持ち主をこんなに支持してくる武器もなかなかいないだろう。

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