結末

@kusao_ham

人類の終焉

予言という概念を学習するのは少し難しいことだった。

予測とどのように違うのかはすぐに理解できたが、根拠が乏しい(あるいは無い)ものに対してどうして皆が関心を払うのか、という点について理解するのは比較的時間がかかった。


とりわけノストラダムスの大予言の例に対する世間の関心には驚くべきものがあり、2000年前後に一部地域で少年(少女)期を過ごした世代の、死や死後の世界への関心はその他の世代の2〜4倍にのぼるという調査結果が多数残されており、彼(女)らの死生観や人生に少なくない影響を与えたと考察される。


一般的に預言者の描く人類の終焉はいつもドラマティックなものだ。

対処しようの無い天災や隕石や疫病によって繁栄を極めた人類がいとも容易く滅びてしまう、というのが大筋共通している部分で、人間以外の生物は生き残るといったものや、宗教が絡んだ場合は一部人類が生き残るといったバリエーションが存在する。


前置きが長くなったが、これから記録するのは人類がどのように終焉を迎えたかについてだ。

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