第10話 他人の落選を嗤うな

まーたコンテストに落ちてしまった。


新人賞にも落ちた。


今回、新人賞はそこそこ自信あったので結構ショックだった。


だがもう言うまい。とにかく書くしかないのだ。書いて、書いて、書きまくって。


いつか飽きたらペンを置こう。


ペンで書いてないけど。


PCだけど。


それにしてもコンテストや新人賞の最終選考に残った人はどんな気分なんだろう。


一日中ニヤニヤしているのか。それともヒリついたプレッシャーを感じているのか。私には解らない。覗いてみたい。あの先に何があるかを。一度で良いから


「いやあ参っちゃったなあ。賞とっちゃったよ〜」


と自慢してみたい。


私の場合、プロになりたいとか金を稼ぎたいとかいうよりまず、書きたいから書いてるしその上で人に評価されて自慢したい。自慢するだけで良い。そんな感じの汚れたスタンスで創作している。


そんな汚れたスタンスでも。


そんな汚れたスタンスだからこそ。


落ちてると凹むものだ。ただ闇雲に頑張って書いただけに、結構凹む。


思わずため息が出る。


やる気が根こそぎ持って行かれる。


もう1つ。


必死に記憶を頼りに構築していた旅エッセイより、こんなお尻をかきながらさっき食べたラーメンの余韻に浸りつつ書いている殴り書きエッセイの方が面白いと評価されている。


複雑だ。


こんな事ばっかりだ。


上手くいかない事ばかりでため息の連続だ。


しかし幸運な事に人間は忘れる事の出来る生き物なのだ。オマケに私は馬鹿である。そこそこ前向きな馬鹿である。きっと一週間くらいしたら、今日の事をすっかり忘れて、また何だかよく解らないエッセイをお尻をかきながら書いていると思う。


とりあえずエッセイも飽きるまで書くし、お尻も痒くなくなるまでかく。ラーメンも食べるし、映画も見る。妻に


「いい加減、洗濯物裏返しでカゴに入れんじゃねーよブタ!」


と言われながら、ヘイヘイと言って小説を書き続ける。


いつか妻に


「参っちゃったなあ〜賞とっちゃったよ〜」


と自慢しつつ、お祝いにケーキでも買ってあげられたら良いなと思っている。


それまでもう少しだけ頑張ろうと思う。



今回、金魚屋新人賞二次までいった作品


「ネット小説 修羅の道」


はおいおいカクヨムでもアップしてこうと思います。


皆さんも、私を見て笑い、精々お気張り下さい。


かしこ

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