乙女よ、スク水を恐れるなかれ!編

 皆さん、お疲れさまです。

 シファナ・エルターシャ、皆さんのろうをねぎらわせてもらいますね。ふふ、私もでも少し戸惑とまどっています。

 他の子と一緒に、学校に通うことになるなんて。

 私はスメルの姫巫女ひめみこ、常に周囲には大人たちしかいませんでした。礼儀作法や一般常識、読み書きや計算も全て、周囲の大人たちに習ったものです。

 でも、学校……率直そっちょくに言って、ワクワクしています!


「シファナさんっ、それは私も同じです。私もずっと施設にいたので……その、こんなに沢山の同世代がいるの、リジャスト・グリッターズが初めてで」


 まあ、ミラさん! ミラ・エステリアルさん!

 ええ、ええ、そうでしょう。私もそうなのです。学校というのは、とても心が踊りますね。こんなにも沢山の人たちが、それも同じ年頃の人たちがいる。

 ふふ、それで思い出してしまいました……ミスリルったらおかしいんですよ?

 なんだか「シファナの正体を知られたら危ない」とか言ってしまって。ここは暗黒大陸ではなく、遠く離れたもう一つの地球……スメルの姫巫女の威光など、遠くおよばない地なのです。私の正体など知っても、誰も驚かないでしょう。


「で、ですよねっ。私も以前、バルト大尉たちと一緒に飛ばされてきて以来、久々の惑星"アール"です。しかも、これが話に聞いていた学校……!」


 ミラさん、やる気満々ですね。

 ええ、私もです……この学舎まなびやできっと、素敵な学園生活というものが送れる気がしています。それだけでも、この旅がとても価値あるものに思えています。


「学校というものには、文学や算術の他にも、運動や化学などが学べるらしいのです。わ、私は……歴史を少し、勉強してみたくて」


 まあ、素敵ですね。確か、音楽や水泳の授業もあるとか。ふふ、とても楽しみです。まるで、私も普通のただの少女になったような……そんな一時を夢見てしまいます。


「そうなんです! それで、予め情報収集をしておきました。シファナさん、水泳の時間にはこれを……! 全員で!」


 スクール水着、つまり学校専用の水着ですね? ああ、ミラさん……とても助かります。私は学校に関しては、あまりにも無知。でも、こうして無事にスクール水着を手に入れられるのも、ミラさんのおかげです。

 え? その水着はもう古い? そ、そうなんですか、プレイヤーさん。

 でも、スクールとは学校のこと……違うのですか?

 青森校区あおもりこうくには屋内の水泳場もあると聞いています。みなさんが次に戻るまでに、シファナは泳ぎも頑張って上達したいですね。みなさんも来週、また是非プレイしてください……シファナ・エルターシャは、このスクール水着で泳ぎを極めてごらんに入れます!

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