島編!島編!やっぱ島編!
よぉ……スパ◇ボ
で、さ……救助、こないな。
いや、その……ここ、無人島だよな。
これがあの有名な
「ちょっとちょっとー? どうでもいいけど、戻れるの?」
エリカか……その、すまん。
すまん……島編なんだ。
これはつまり、しばらく無人島で暮らすことになりそうだ。
そういう流れなんだよ……常識的に考えて。
「なにそれ、ホント? どーするのよぅ! 二人きりなのに水着しか着てないし! せっかくの二人きりなのに、ディナーもベッドもないじゃない」
あ、ああ……その、なんだ。ゴムボートに乗ろうって言ったのはエリカで、俺は止めたし、しょうがなく漕いだけど。けど、その……俺が悪いの?
「ん? 悪いなんて言ってないけど……ただ、もっとムードがねえ。ムードが」
わ、わからん……俺はどうしたらいいんだ。多分、こいつはお嬢様育ちだから無人島の怖さをしらないんだ。まず、海に囲まれてても
次に食料だ。海があるから魚を釣れとか、貝を取れとか言う奴は
「ってか、ユート? ねーねー、ちょっとユートってばさ」
ぎりぎり肉眼で見える距離に、今まで遊んでいた海岸はある。だが、これは罠だ……
「……えっと、エリカさん? だよね? 彼、どうしたのかな」
「んとね、エディン……なんかユート、悩んでるみたい。おーい、ユートー? たまたま水上スキーで通りかかったエディン・ハライソ君が、一緒に乗せてくれるって」
考えろ! 考えるんだ、ユート・ライゼス! 俺はともかく、どうやったらエリカを生存させ、無事に帰せる? こいつは温室育ちのド天然、絵に描いたようなお嬢様だ。サバイバルには耐えられない。どうすれば――
「ええと、とりあえずカリバーンを呼ぶ? 姉さんに電話すれば、飛んできてくれるけど。……姉さんがまだ、『さんだー・ちゃいるど』で
「……うわっ、絶望的。じゃあ、水上スキーでいいわ。ユートは……なんか、無人島を満喫したいみたい。このまま置いてこうかな?」
「僕はあとでユートに怒られるのは困るな。君と二人きりの時間はできれば避けたいんだけど」
「なぁに、私が嫌? どうして」
「まさか、ただ……エースパイロットにだってヤキモチや嫉妬はあるんだ。……彼がどうかは、ちょっとわからないけど」
くっ、どうすればエリカを救える! 俺はこの際二の次だ、どうすれば……あっ、お前! そこのお前! スパ◇ボ「」を攻略するその頭脳で、お前も考えてくれよ! 例えば、そうだな……偶然、水上スキーを楽しんでた観光客が通り過ぎるとか。いや、それはダメだ。
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