ACE TO ACE編

 やあ、貴方あなた超法規敵独立部隊ちょうほうきてきどくりつぶたいリジャスト・グリッターズのエースかな? 僕はエディン・ハライソ。所属はウルスラ王国の王立海軍要撃隊おうりつかいぐんようげきたい、モビルクラフトのパイロットさ。え? ウルスラ王国には海がない? うーん、話せば長くなるけど……まあ、僕たちは山々に囲まれた内陸地の海軍な訳で。とにかく、今日もスーパー◇ボット大戦「」カクヨム、攻略お疲れ様でした。……そして、君もね。今までお疲れ様。


「別に……疲れるほどのことじゃない。ただ」


 ただ? 一応引き継ぎに来たんだから、なにかあれば言い残して欲しいな。僕は君と違って凄腕のエースパイロットではないから、御希望にそえるかどうかはわからないけど。


「あのアキラっての、さ。甘いんだよ、生っちょろいこと言って……だから、訓練では言ってやったんだ。さっさと辞めちまえ、って」


 早く身の程を知って戦場を離れた方が、彼のためだと思ったかい? 君は極東の空で、牙なき者たちの牙として飛んできた。だから、戦う必要のない人間が戦いを選ぶのは、耐えられないかもしれないね。


「それと、ジェネシードのオルトとかいう奴のデカブツ、ダルティリアとのケリもつけるはずだった。俺は、撃墜されたサクラ付きの分まで飛ばなきゃと思ったんだが、まあ、それはお前に任せる」


 まあ……それなりに任されてみようか。ただ、戦果は期待しないで欲しいな。あくまで我々の本文は専守防衛せんしゅぼうえい、防衛力に特化した戦力なのだから。


「そうかい、んじゃもう行くぜ。おい、手ぇ出せよ」


 こうかい? ……イタタ、そんなに強く叩かなくても。


「あとはよろしくやってくれ。連中はエース揃いの最強戦力だ。脚を引っ張んなよ? あばよ、これからのエース」


 ありがとう、今までのエース。


「ちんたら飛んでたら、叩き落とすからな? 覚えておけよ、お前もエースで」


 貴方もエースだ。つまり――


「お前とリジャスト・グリッターズの全員が、二つの地球のエース、ACESだ。……そんだけだ、じゃあな。せいぜい気張るんだな」


 了解した、じゃあまた。いずれ、また。

 さて、本日付でリジャスト・グリッターズへの任官命令を拝命はいめいいたしました。我々ウルスラ王国王立海軍要撃隊は、これより指揮下に入りま――え? どこにいるですって? 皆さん、地球にいるんですよね? 違う? そりゃまたどうして……えっ!? ちょっと待って下さい、地球が二つあるんですか? はあ……惑星"アール"と惑星"ジェイ"。じゃあ、僕たちのいるここが惑星"r"で、そっちは惑星"J"ですか。はぁ、そういう大事なことを引き継ぎで言ってほしかったなあ。

 では、合流が出来次第、御一緒させていただきます。僕は僕なりにまあ、やれるだけやってみましょう。故国の危機ならぬ、母星の危機ですから。任務引き継ぎ完了、これよりそちらへ向かいます。では、そういうことで。

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