一発必中!百発百中!狙い撃つぜ!編

 先輩っ、今日もスーパー◇ボット大戦「」カクヨム、攻略お疲れ様でした。私ことミランダ・ミラー、ずっと後方で先輩のこと、見てましたよ? 私は狙撃手そげきしゅ、スナイパー……皆さんの背中を任されたからには、微力ながら頑張ります!

 そうしないと、きっと……みんなのこと、守れないから。

 アレックス先輩を好きだった、その気持ちにだけは甘えたくないから。

 え? でもなんでここにいるかって? そうそう、私はまだまだ新米ルーキーパイロットなので、先輩スナイパーさんたちが色々と教えてくれるんです。


「待たせたな、ミランダ・ミラー。他の者たちも揃っているし、講義を始めよう」


 こちらの方は、宇宙戦艦愛鷹あしたかの艦長、大友美雪オオトモミユキ大佐です。

 こう見えても、名うてのスナイパーとして有名だったんですよ?

 それと……ああ、あちらにいますね。

 私の頼れる先輩たち、あこがれのお姉さま? まあ、そういう感じです。


アカリさん、機体をアップデートされたんですね。どうですか? 改良型の感触は」

「レギンレイヴは出力が上がった分、ダンパーのリコイル量も変わってるし、足回りもまだまだめなきゃね。でも、いい感じよ?」

「そうでしたか。ふふ、でもこうして憧れの一条灯イチジョウアカリさんと一緒に戦えるなんて」

「高校の話? もう、よしてよ桔梗キキョウちゃん。私、部活ばかりで思い出なんて作れなかったんだから。ずっと照星サイトの先ばかり見てた、狭くてい遠い青春だったの」


 あちらの方は、一条灯さんと御巫桔梗ミカナギキキョウさん。以前は対ゼラキエル時、キビツ作戦の副砲手の座を巡って模擬戦で戦いましたが……今は仲良し、ですね。どちらも私にとっては、偉大な先輩スナイパーです。

 で、新米スナイパーの私としては、色々技を盗んだりしたい訳なんですよね。


「よし、では今日は君たちに狙撃手として一番大事なことを教えておく。一条灯、御巫桔梗……そして、ミランダ・ミラー。心しておけ。スナイパーは位置取りを決めた時にはもう、仕事の半分は終わっている」

「と、言いますと……わかりますか? 灯さん」

「それはね、桔梗ちゃん。気配を殺して身をひそめたら、後は目標を撃ち貫くだけ。決して自分の位置を気取らせてはいけないの。桔梗ちゃんも無意識にそうしてる筈よ? 姿なき脅威であってこそ、スナイパーは絶対的な戦場の俯瞰者ふかんしゃとして戦えるの」


 な、なるほどぉ……勉強になりますね! 流石は一流の狙撃手、リジャスト・グリッターズの頼れるスナイパーです。それに、美雪艦長って……やっぱり格好いいなあ。ああいうお母さんがいたら、ちょっと……ううん、凄く素敵ですよね。


「ミランダ・ミラー、話を聞いていたか? 一条灯の言う通りだ。きもに命じておけ。狙撃手は気配を殺し、己すら殺して風景に溶け込む。その時、敵は全て静止した的になる。あとは……ふふ、お前たち現役の娘たちならできる。そこで、だ」


 そこで? な、なんでしょう……もしや、秘伝の必殺技とかあるんでしょうか!


「そこで、一条灯! 特に君は、もっと私生活でも狙い撃ちを心がけろ」

「は、はいっ! ……やっぱり、そうなんですか?」

「そうだ。槻代級ツキシロシナは、あれは芯の強い男だが……少し鈍い。どうしても駄目なら、。いいか、時には胃袋で男をつかむことも必要だ」

「了解ですっ!」

「逆に、御巫桔梗! 君は……あまり五百雀辰馬イオジャクタツマを甘やかしてはいけない。時には冷たく突き放し、自分の射程距離を常に確認しろ。狙撃手は、近付かれた時が危険なのだ」

「はあ……しかし美雪艦長。その、やはりというか……どうしても、求められてしまうと、わたくし……辰馬さんはいつも、頑張ってますし。が凄く、好きですし」

か……確かに私も経験がある。は、男性には夢だからな。希望、浪漫ロマンと言ってもいい。一条灯も、時にはを試してみろ。槻代級とて健全で健康な男子なのだからな」

「は、はい……ね、ねえ、桔梗ちゃん、って? あ、ミランダちゃんも。あの、っていったい……?」


 しっ、知りません! 先輩も知らないですよね? 知っちゃヤですっ! もぉ……でも、そうなのかなあ。アレックス先輩もきっと、……好きなのかな。エリー先輩にもしかしたら……それは駄目っ! あとでくぎを刺しておかなきゃ。では、次回も攻略頑張ってくださいね! 先輩を私、ずっと応援してますから。いつでも背中に私が、ミランダ・ミラーがいること……覚えててください。ではっ!

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