第21話 精霊王装備

俺が目を開けるとそこは見覚えのある場所だった。そこには、今迄会った精霊と精霊王が立っていた。そして、他の精霊王な精霊もいた。

「なんで、あんたらがここにいるんだ?」

「わしらがここにいたら悪いか?」

ニザードがニコニコしながら答えた。

「あっ!ケイルを助けに行かなきゃいけないんだ!」

すると、ニージャが俺の前に出た。

「ダメだよ。君の体はまだ完全に治っていない。それに、今君が行ってもまた死ぬだけだよ。あの女の子も死んでしまうかもしれない」

「そんな事は分かってる!でも」

ニージャは真剣な顔になり、俺の頬を引っ叩いた。

「僕達は君を死なせる為に精霊を与えた訳じゃない」

ああ、こいつらは俺を心配して言っているんだな。その時痛感した。

「ノエル、あの嬢ちゃんを助けたいのはよく分かる。でも、お前が死んでは元も子もない。だから、あえて厳しい事を言う。囚われの姫を助ける為にちゃんと考えてみせい」

ニザードは少し厳しい事を言った。俺は自分の頬をぶん殴った。

「……悪い、皆。力を貸してくれるか?」

「いいとも!」

皆はとても喜んでいた。


「……それでいいのか?」

「ああ」

俺は悔いのないようにちゃんと答えた。

「もしかしたら、死ぬかもしれないんだぞ」

「俺は死なない。だって、約束したからな。学院の皆と。じゃ、俺はもう行くよ。だから、用意よろしくな」

俺は笑顔で笑った。

「分かったよ」

俺はダッシュで宿を出た。


森を抜け、廃墟に着いた。

「おーおー!やっと来たか!!じゃやろうぜ」

「その前に、ケイルは無事なのか」

「ケイル?ああ、あの女か。大丈夫だ、ピンピンしてるぜ」

俺は殺気のこもった目でベルセルがクを見た。

「おい、そんな怖い目で見んなよ。本当だぜ。俺は嘘はつかない」

「……分かった」

そう言うと、いきなりベルセルクかかって来た。ベルセルクはとても興奮していた。

「楽しいなー?ノエル・ファーレンガルト!!」

「くっ!!」

すると、ニージャが出て来た。

「ノエル、準備が出来たよ」

「分かった」

俺は一つ後ろに飛んだ。


***1時間前***

「え!?精霊王装備スピリットキングストリンガーをするって!?」

「だめよ!そんな事したらあなたは死んでしまうわ!!」

「だが、使わなくても俺は死ぬ。だろ?」

リヴァイアは俯いた。俺がやろうとしている精霊王装備スピリットキングストリンガーは、魔力が少ないと魔力切れで死んでしまうほどやばい技なのだ。そして、魔力が暴走する場合もあるから死んでしまう可能性が高い。

「だったら、俺は後悔をしない方を選びたい」

「……分かったよ。僕達が協力してあげる」

俺は満遍なく笑みでお礼を言った。

「ありがとう!」





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