第16話 やはり俺は有名人

夏休みが始まった。今日は1日目。ケイルはずっと休みだと言って遅くに起きるみたいだった。俺は、夏休み中に行きたいところがあった。それは……。

「あら、ノエル君。どうしたの?そんな格好をして」

「レイルさん、俺迷宮ダンジョンに行ってきます。お金は自分で貯めた分がありますから大丈夫です」

レイルさんは脱力をしていた。持っていた包丁を落としてしまった。危ないから、落とさないで!!と言いたいくらいだった。

「じ、じゃ、行って来ます」

俺はそそくさと孤児院を出た。

迷宮ダンジョンとは、冒険者達が突破を目指す塔状の化け物の溜まり場だ。

俺は滑板スリップボードに乗りながらおっさんの鍛冶屋に行った。

「おっさん!いるか?」

すると、奥からダニエルが出て来た。

「おお、お前はノエルじゃねぇか!どうした?」

「あのさ、ちょっと剣を見に来たんだけど」

俺は入り口をチラチラと見ていた。おっさんは勘がいいらしく、俺が入り口をチラチラと見ている理由を言い当てた。

「ノエル、レイルに何も言わさず出て来たな?大方、隣国ダグマリアの迷宮ダンジョンだろ?まあ、お前ぐらいの強さならあっという間に最上階に行っちまうだろうな。で?剣だけじゃないだろ?大丈夫だ。ここにはレイルが来ねぇから」

「全てお見通しか。悪いんだけど、これメンテしてくんない?」

俺は滑板スリップボードを渡した。

「あいよ。5分待ってろ」

そう言って、おっさんは奥に戻った。俺は剣を見ていた。すると、新しく村雨という刀が飾られていた。

「ノエル、出来たぞ。ああ、それ。俺が打った最高の出来なんだ。買ってくか?」

「ああ。これも頼む」

俺は刀を受付に持って行った。

「ほい、これでいいな?こいつは、10zだ」

俺は銅貨を1枚出した。

「お前は大丈夫だと思うが、死ぬなよ」

ダニエルは珍しく真剣な顔だったので俺は真剣な顔で「もちろんだ」と言い、俺はそのまま隣国に飛靴フライシューズを使って隣国に行った。



隣国はアルスカン王国。とても、発達している国の一つだ。

俺は検問の前で降りて、警備員の前に出た。

「証明書を出してください」

俺はギルドカードを提示した。

「…はい、ありがとうございました」

ギルドカードを貰い、俺は取り敢えず宿を探した。すると、目の前に宿があった。

よし、あそこにしよう。気付くともう日が傾いていた。

「いらっしゃい!」

おばさんは大きな声で歓迎してくれた。

「宿を一つ借りたいんだが」

すると、おばさんの顔が変わった。

「あ、あんたは、もしかしてノエル・ファーレンガルトか?」

「あ、ああ」

おばさんは荒げた声で奥に走って行った。そして、すぐに戻って来た。次はいろんな人が前に出て来た。

「ノエルさん!私、あなたの大ファンなんです!サインください!!」

女の人が俺に式紙を渡し、俺はサインをした。すると、女性は喜んでいた。

俺は部屋に案内された。俺の部屋は、スイートルームみたいにでかくていい雰囲気だった。

俺はベットにダイブしてそのまま寝てしまった。

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