第9話 間諜
「イマーズ君。戻りましたよ」といって執務室に入ると、イマーズ君が私の荷物の片づけを手伝いはじめた。
「帝都に行っている間、荒野からの攻撃はありましたか? それと何か、今回の問題で分かったことはありますか?」つと訪ねた。
イマーズ君は「ここ数日間は特に大きな攻撃は受けておりません。新しい情報についてなのですが…二点あります…」イマーズ君は、言葉と顔を雲らせた。
「どうしましたか、話してください」
イマーズ君はゆっくりとしゃべりはじめた「まず、今回の進撃ですがどうやら東国連邦庁が関わっているようです。連邦長のナーシ氏が直接今回の件に関わっていることも分かってきました」と顔を曇らせている。
私は、冷静に「そうですか、私も帝都で、西国連邦長のバリュー先生といろいろと話したのですが、やはり俗物ナーシが関わっているようです。それと、ナーシが私に忠告してきましたよ、『軍事力を使って徹底的に戦え』と」私は微笑した。
「で、二点目は?」
イマーズ君きさらに暗い表情となった。「一つ目の話しとも関係するのですが、どうやら東国のスパイが北国連連邦長にいるようで…」
「そうですか。そのスパイは誰か分かりましたか」
「はい、現在、捕らえて尋問にかけております」
「では、どういう情報を東国に流していたのか聞いてください……どうしましたか、暗いですね」とイマーズ君に言った
「当然です。我の情報が垂れ流されていたのですから」
「そうですね、でも、スパイがたれか分かったのですから今度は、逆利用しましょう」
「逆利用?」イマーズ君は疑問だらけの表情をしていたが、わかりやすく言えば「逆スパイ」、こちらから情報戦をしかけていくのである。
「あと、俗物さんから近日中にプレゼントが届きます。」
「東国からですか?」
「何が届くのでしょうか」
「はい、どうやら最新式の兵器だそうです」
「はぁ。」とさらにイマーズ君は首をかしげた。
「分かっていると思いますが、今後も北極との闘いは『派手に』やるけど『死傷者無し』が原則です。ですから、俗物さんからのプレゼントは厳重にしまっておいてください。非公開ですよ」
「で、今回の帝都のお土産です。皆さんで食べてください」といって、帝都で購入してきた帝都饅頭、帝都名物フランクフルト、その他民芸品を渡した。
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