第6話 俗物

 「北国連邦長」声の主はナーシ東国連邦長だった。そう言えば、定例会議のとき「後でお話を・・・」といっていたような。

「ナーシ連邦長、そういえば『お話』とのことですが」私は、俗物ナーシ連邦長の「お話」に付き合うことにした。

 「北国では、荒野からの進撃があるということが、どうしたことでしょうか。防衛は、帝国の要ですよ!」といきなりお説教。顔は、怒っているというより、いやみたらしい顔をしている。(あ~、腹立つ…)。

「大変申し訳ありません」っといいながら聞き流す。

 もともと、俗物ナーシの話しは長いわりに内容が無く「ねちっこい」ためいつも聞き流している。…っというか、以前、俗物ナーシーの対処方法としてワーベ西国連邦長がアドバイスしてくれたのだった。

 「魔道師で対抗しているとのことでしたが、それで、それでらちがあきますか」と問うてきた。

 「いちおう、お互いに死亡者や重傷者を出さずにすんでいますが」

 というと俗物ナーシは表情を曇らせ「帝国側にけが人が出ないのは良いことですが、相手側には徹底した攻撃をお願い致します。勝つことが大切なのです」と得意げな表情で話す俗物。

 「はぁ〜、肝にめいじておきます」(心の中では「はぁ〜、ばっかじなぁ〜い」っと)と答えた。

 「今度、攻撃能力、殺傷能力の高い武器を北国に送りますから是非使ってください」と何かありそうな代物を北国に送ってくるらしい。とにかく手を出さない方がいいだろう。

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