七話 ダンジョンに宝を求めるのは間違っているでしょうか?(1)
異世界生活2日目 、浅賀に呆れられるほど眠った僕は、少し遅めのご飯(昨日狩ってきたお肉)を食べた後、 メールをチェックした。
委員長からのお知らせメールの配信と、浅賀からの集合時間とかの知らせのメールが来ていた。委員長からのメールのほうには、本当は昨日みたいな集会をしたかったらしいが、今日からは、この世界の街に行くための準備で、皆が揃う時間がないからとか書いてあって、皆の役割分担表が一緒に送られてきた。委員長は細かい事まで書いてくれていたので助かった。委員長様様だ。
浅賀からのメールは
『確実装備を整えて11時井戸前広場集合時間。しょうさいは委員長からのメール参照』
という素っ気ないメールだった。まあ、浅賀らしいと思うけど。
寝坊した僕にとっては、幸い僕たちのやることは、近くにあるらしい出来たてホヤホヤの初心者にうってつけの洞窟型の小さなダンジョン、といっても大きなビル6階相当 のものらしい。この世界のダンジョンは、自然の草木から溢れる魔力が洞窟や廃屋など、溜まりやすいとこがあるとされていて、魔力がそこそこ溜まると突然変異してダンジョンができるんだとか。(メニューウィンドウ先生からの説明)
そこに行って、お金になりそうなものを集めてこい。というものだった。
一応ダンジョンはそれなりに広いので一泊二日で行くそうだ。七海達は
「お風呂にこんなに長く入らないのなんて信じられない!」
とか言ってたけど、我慢してもらうしかないと思う。街に行ってもお金がなければ何もできないしね。
僕は早々に準備をした。小さめの魔力砲、初期装備のこの世界のっぽい動きやすい、地味目の服。装備はこれだけだ。金属防具系のスキル(金属防具を着ても動きやすくなるスキルらしい)を取っていると防御力高そうなものがもらえるが、とってないからね。しょうがないね。
装備の確認が終わったから、皆が待っている井戸前広場に向かうと、既に皆がいた。
「優太君おそーい!」
まだ時間にはなって無いはずだと思って視界右上を見てみると11時3分だった。
「ごめん、ちょっと寝坊しちゃって。」
「もー、じゃあ、時間も押してるしいこっかー!」
七海は前より明るくなった気がする。そんな事を思いながら、ダンジョンへ向かうことにした。
ちなみに、この時計表示の上には、僕のHP、MPのゲージは、昨日、委員長からのメールの手順に従い、可視化したものだった。その時、詳細なステータスが分かった。大体こんな感じだった。
【能崎優太\カシエキ】
・スキル
魔力砲
調理スキル
移動速度ブースト
・ステータス
HP 50 MP40
STR 4 (力)
INT 6 (魔力)
DEX 2 (物理防御)
MDEX 3 (魔法防御)
AGI 5(俊敏)
と言った具合だった。ステータスは、体を鍛えたり、スキルを練習して増えていく、いわゆるスキル制だった。このステータスは『頑張ればその数値までは出ますよ。けど最大限までだしたら体の保証は出来ませんよ』こういう事らしい。まあ、しっかり鍛えていけば問題は無いか。
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