第2話眞王様召喚する。
俺はだだっ広い平原を歩いていた。
はぁ~。全く人に会わないし、道も見当たらないし、本当ここ何処?完全迷子の子みたいじゃねーか・・・。
ガァーッ!もう嫌だっ!お家帰りたい・・・。
一通りいじけた後俺は、まだ見ていないステータス画面がある事に気が付いた。
そういえば・・・この召喚ポイント(1000)って何なんだ?
俺はステータス画面にある召喚ポイントを教えてみた。
【説明】
魔王の能力の1つである召喚が使用出来る。
魔物を召喚し、使役する事が出来る。
尚、魔物には種類毎にコストが設定されており、希少な魔物程掛かるコストは大きい。
1度召喚し、使役した場合戻す事は不可能である。
召喚ポイントは魔王のLv及び成果によりポイントが換算される。
召喚を使用する場合、良く考えて召喚しましょう♪
何じゃそりゃあぁぁぁっ!!!
召喚!?魔物!?
これじゃあ完全に(悪)じゃねーかっ!
それにポイントを消費して召喚なんてゲームか何かか?
まぁ良い。取りあえず何が召喚出来るか見るだけ見てみるか。
俺は召喚ポイントを押し召喚出来るリストを見てみた。
えーとなになに・・・一番低コストがゴブリン(小鬼族)コスト2か・・・。
それに対して一番高いコストが・・・俺は羅列されている魔物のリストをスクロールした。古代竜(竜族)コスト1・・・10・・・100・・・1000・・・1億!?
マジかっ!?
どうやって1億も貯めるんだよ!
無理っ!はぁ~まぁ手始めにゴブリン辺りから召喚してみるか。歩いて腹も減ったし、喉も渇いたしゴブリン達に何か探して来させよう。俺はゴブリンの画面を押した。
【ゴブリン】で宜しいですか?
【はい】【いいえ】
ってか今更思ったけど、この画面の文字日本語表記なんだな。
まぁいっか。何だか知らんがこの世界に来ている事自体色々言いたいが、考えても仕方ねーし今はこの召喚とやらを試したくてウズウズしているんだからな。
【はい】にポチっとな。
【数】と【性別】を入力して下さい。
数っ!?性別っ!?何?そんなんあるの?
まぁ考えてみたらそりゃあそうか。一体だけ召喚しても仕方ねーし。性別はあれか。生物学的に雄雌はあるよな。
取りあえず数は10で、一応雄雌5ずつにしてみるか。
【コスト20】掛かりますがこれで宜しいですか?
【はい】【いいえ】
イエスっ!オフコースっ!
俺は勢い良く【はい】の画面を押した。
それでは召喚を開始します。
召喚開始の画面と共に地面にいきなり六芒星の魔方陣が現れ青白い光りと共に魔方陣がクルクルと回り始めた。
おぉっ!スゲーッ!!俺は興奮が隠し切れず一人ではしゃいでいた。
すると回り始めた魔方陣の中からゆっくりと影が現れ始めた。その数10。
回っていた魔方陣がその動きを止める頃、緑色の肌色をした小さい魔物が10体現れた。
ピコンッ!
何かを知らせるかの様に効果音が頭の中に響いた。俺はメニュー画面を開いた。
ゴブリン10体の召喚が完了しました。
おぉ~っ!い、ヤッター!!
マジで召喚出来た~スゲー!さて、これからどうしよう。確か返品不可みたいな事書いてあったよな。10体も要らなかったかな・・・。
ゴブリン10体は俺の方を見つめている。
「あ~ゴホンッ!俺がお前達を召喚した者だっ!って俺の言葉通じてる?」
「ギギッ。」
「えっ?何だって?」
「ギギッ。」
(はい。分かります。)
「うおっ!何だ!?頭の中に日本語が響くぞ!?何だこれ。」
「ギギギッギギッ。」
(魔王様は我らを召喚されました。召喚され我らを使役する事により我らと魔王様の間に主従関係が鎖が構築されましたので、我らの言語が魔王様に通じますし、魔王様の言語も我らにも通じます。)
「へぇ。そうなんだ~。ってそんな短文なのに頭の中に入ってくる内容濃いな!」
「処で魔王様、我らは何をすれば?」
「おぉ。そうだったそうだった。お前達俺らが今いる場所って何処だか分かるか?それと出来れば何処か休める場所と食糧と飲み水が欲しいんだが。」
「そういう事でしたら。先ずは我らが今いる場所はダオス大陸に位置するアラバ平原です。ここからもう少し行くとこの前の魔人大戦で住めなくなった人間の集落があった筈ですが。」
「マジかっ!良し行こう!今すぐ行こう!」
俺とゴブリン10体は集落へと向かった。
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