1-2 八木光司②

さて、スモールコックローチとの初戦闘から大体1週間、俺たち3匹は未だに洞窟内を彷徨っていた。

今の俺たちのステータスはこれだ。




コウジ

ベビーバフォメット Lv.5ー>Lv.29


ステータス不明


スキル

入門鑑定Lv.3 ー>初級鑑定Lv.4

入門黒魔法(悪魔)Lv.2 ー>初級闇魔法(悪魔)Lv.3

入門ツッコミLv.3 ー>中級ツッコミLv.4 (最大STの5%消費)

入門自然回復Lv.3 ー>中級自然回復Lv.2

入門ノリツッコミLv.2 ー>初級ノリツッコミLv.3(最大STの8%消費)

入門ツンデレLv.2 ー>初級ツンデレLv.3

入門見切りLv.1 ー>初級心眼Lv.2(器力に+26,+2%のボーナス)

入門機動Lv.1 ー>初級高速機動Lv.3(速力に+26,+3%のボーナス)

入門強固Lv.4(new)(体力に+16のボーナス)

入門剛力Lv.3(new)(腕力に+9のボーナス)

入門魔力操作Lv.3(new)(魔力に+9のボーナス)

入門探求者Lv.4(new)(知力に+16のボーナス)

入門小規模指揮Lv.1(new)(配下の全ステータスに+1のボーナス)


称号

ツッコむ者 指揮する者 魔物の敵


指揮する者

配下の数*50ステータスが上昇する。



ベビーバフォメット Lv.3 ー>Lv.24


HP 30/30 ー> 130/165 MP 65/65 ー> 382/500 ST 21/21 ー>48/72

腕力 3 ー>25

体力 4 ー>31

知力 11 ー>57

魔力 11 ー>98

速力 9 ー>68

器力 12 ー>55


入門黒魔法(悪魔)Lv.2ー>初級闇魔法Lv.3

入門自然回復Lv.1 ー>初級自然回復Lv.3

入門機動Lv.1 ー>初級高速機動Lv.1(速力に+26,+1%のボーナス)

入門魔力操作Lv.1 ー>初級魔力操作Lv.4(魔力に+26,+4%のボーナス)

初級学者Lv.2(new)(知力に+26,+2%のボーナス)

入門赤魔法(悪魔)Lv.4(new)

入門黄魔法(悪魔)Lv.3(new)


称号

魔物の敵




ベビーバフォメット Lv.3 ー>Lv.26


HP 70/70 ー> 580/635 MP 40/40 ー>148/175 ST 19/19 ー>58/77

腕力 9 ー>94

体力 12 ー>125

知力 7 ー>30

魔力 6 ー>33

速力 8 ー>57

器力 10 ー>77


入門黒魔法(悪魔)Lv.2 ー>入門黒魔法(悪魔)Lv.3

入門自然回復Lv.1 ー>中級自然回復Lv.4

入門耐久Lv.2 ー>中級堅牢Lv.1(体力に+26,+1%のボーナス)

入門剛腕Lv.1 ー>初級剛腕Lv.3(腕力に+26,+3%のボーナス)

入門機動Lv.4(new)

初級心眼Lv.3(new)

初級拳闘士Lv.3(new)(拳の扱いが上手くなる。騎士長クラス)


称号

魔物の敵 闘士




さて、これを見てわかるだろうか・・・

俺のスキルに攻撃系の物が増えていない!!


これまで何度もGと戦った。

コウモリ型のサイレントバット、毛虫型のダークキャタピラー、俺たちと同種のベビーバフォメット、上位種のスモールバフォメットなどなど。

ある時は拳で戦い、ある時は魔法で戦った。


だがどうやら俺の攻撃系スキルは上昇しにくいようだ。

ツッコミ系は何もしてないのにどんどん上がっているし・・・


称号のツッコむ者ってなんだよ!ってお思いの方、これがその効果だ。


ツッコむ者

ツッコミに生きる物に与えられる称号

芸人への第一歩



せーのっ、なんでやねん!!!


はい、どうやら俺は悪魔としてではなく芸人として生きていかないといけなくなりそうです。

ん?


カサカサッ


「グギャ?ギゃギゃ。(コックローチっぽいな。ニク、用意。)」


俺がそういうと近接特化の方のベビーバフォメットが正面に立つ。

因みにニクとは肉壁のことで2匹いるこいつらを呼び分ける為につけた名前だ。

意味はもちろんわかっていない。

ニクじゃない方は遠距離特化なのでヘタレにした。


ひどい?はっ、そんなもの知らんね。

元々こいつらは俺について来て甘い汁を啜ろうとしていたんだ。

使い壊されても文句わ言わせんよ。

はっはっはっは。



ピコンッ


入門鬼畜Lv.1を覚えました。

同族を同族と思わない者に送られる。




ん?何だ?何かおかしな通知が・・・っておぉぉい!

鬼畜ってなんだよ!

誰が鬼畜だ!

ん?

ニクとヘタレって名付けた俺がって?

知るか!



それよりそろそろ通路にコックローチが・・・あれ?デカくね?




エルダーコックローチ Lv.48


ステータス不明


スキル

中級豪腕Lv.2(腕力に+26,+10%のボーナス)

中級堅牢Lv.2(体力に+26,+10%のボーナス)

初級学者Lv.4(知力に+26,+4%のボーナス)

初級魔力精密操作Lv.2(魔力に+26,+2%のボーナス)

初級高速機動Lv.3(速力の+26,+3%のボーナス)

中級鷹の目Lv.4(器力に+26,+15%のボーナス)

中級雷魔法Lv.1

初級闇魔法Lv.4

中級大地魔法Lv.2

爪撃Lv.2


称号

黒い彗星 魔物の敵 魔物の虐殺者 Gのボス 悪魔の敵 悪魔の虐殺者




あ、まずいこれ。

俺以来のステータス不明だわこいつ。

通路の陰から現れたのは3mほどの大きさを持つGだった。

日本に住む方々、このGを叩き潰すことができる新聞しを送って頂戴な。


これはニクとヘタレと協力したところで勝てないんじゃないかな。

称号スゲーもん。魔物の虐殺者とかよりも悪魔の虐殺者の方が気になるわー。

兄弟みんなやられてんじゃね?

いや、ニクとかヘタレとかいうてる俺が兄弟とかいうのもチャンチャラ可笑しいけども。


これはー、撤退できるかな?


「ギャッ!ギャッ!ギャオッ!(ニクっ!ヘタレっ!撤退だ、こいつはマズイ!)」


そういって2匹がこちらに駆けようと反転した瞬間、


ヒィンッ


かろうじて見えたがエルダーコックローチは超高速で3人の間をすり抜ける。しかもすれ違いざまに1撃ずつ加えるおまけ付きで。


ガガガンッ


ドサッ


俺は辛うじて躱し、ニクはその耐久力で耐えるがヘタレは致命傷だった。


今の一撃で肩口から切り裂かれ動かない。


「グギャ!(ヘタレ!)」


駆け出そうとした俺は本能的に身を屈める。


ヒィン、ブウォン


すると丁度身を屈める前に頭のあったところをエルダーコックローチの鋭い爪が通過する。



ピコンッ

入門危機感知Lv.1を覚えました。

危険を事前に察知する。



また非戦闘系か。

でも今の状況にはありがたい。


「ギャギャッグギャッ。(ニク、回復に専念してヘタレの様子を見ててくれ。こいつは俺がどうにかする。)」


俺の言葉にニクは頷きヘタレの方へ向かう。


するとエルダーコックローチ は体をヘタレに向け一瞬羽を膨らませるが、


ガシッ


後ろ足を回り込んだ俺に掴まれ出足をくじかれる。


えーっと、俺は近接と魔法、どっちの方が強力なんだっけ?

うん、ごく僅かだけ魔法か。

まぁ大差ないんだけれど。



初級闇魔法(悪魔)Lv.3

黒玉ー3 黒幕ー5 黒槍ー8 黒枷ー15 黒爪ー30

闇矢ー12 闇堕ー18 呪受ー25


取り敢えず、


「ギャ、ギャ、ギャ、ギャ。(黒幕、黒枷、闇堕、呪受。)」


俺は効果のありそうな付与系の魔法を使う。


黒幕 消費MP5

相手の視界を奪う。


黒枷 消費MP15

相手に自分との格の差分の鈍足効果を与える。


闇堕 消費MP18

相手に自分との格の差分ステータスを低減させる。


呪受 消費MP25

武器に呪いを付加し攻撃を当てるごとに相手のステータスを一定値下げる。


これだけ掛ければ問題ない!はずだ!


俺はいきなり視界を奪われて混乱するエルダーコックローチに呪いを付与した拳によるラッシュを叩き込む。


ガガガッ、バシッ



鑑定



エルダーコックローチ Lv.48


ステータス不明





くそっ、まだ下げたりないのか!

それとも鑑定のレベルが単純に足りないのか。

エルダーコックローチに一連の魔法の効果があったのか分からないのはいたいな。


俺は最後に体重を乗せた(つもり)のフックを放ち距離を取る。


こちとら喧嘩も格闘技もしたことねぇんだよ!


だが地味に効いたのかエルダーコックローチは少し動きを止める。


ビィィィィ


するとエルダーコックローチはその場で羽を広げて震わせる。


まずいっ!

俺はさっき手に入れた危機感知に従いその場を飛び退く。

すると地面から無数の槍が飛び出す。


土槍か。

どこからくるのか見えない攻撃ってのは面倒だな。


エルダーコックローチは今の魔法に手応えを感じなかったのかもう一度羽を震わせる。


「グギャッ!ギャオ!(そう何度も食らうかっ!闇矢!)」


俺の手から放たれた漆黒の矢はGの羽に突き刺さる。


ギィィ


エルダーコックローチは羽の振動をやめこちらに体を向け、突進に備え足に力を込める。


早くね?もう弱体の効果が切れたのか!?

いくらなんでも早すぎる。



鑑定



エルダーコックローチ Lv.48


ステータス不明


スキル

入門黒耐性(悪魔)Lv.4




ピコンッ



初級鑑定がLv.5になりました。

初級鑑定Lv.5が中級鑑定Lv.1になりました。




エルダーコックローチ lv.48


ステータス

HP 542/2005-400 MP 1449/2095-400 ST 88/400-80

腕力 590-80

体力 389-80

知力 206-80

魔力 409-80

速力 568-80

器力 132-80


スキル

中級豪腕Lv.2

中級堅牢Lv.2

初級学者Lv.4

初級魔力精密操作Lv.2

初級高速機動Lv.3

中級鷹の目Lv.4

中級雷魔法Lv.1

初級闇魔法Lv.4

中級大地魔法Lv.2

中級双爪撃Lv.2

入門黒耐性(悪魔)Lv.4(黒魔法(悪魔)のダメージを少し減少させる。)


称号

黒い彗星 魔物の敵 魔物の虐殺者 Gのボス 悪魔の敵 悪魔の虐殺者




鑑定が中級に上がったことによってステータスを確認できるようになった。

というかHPとSTがやけに低いのはもしかしてこいつ、戦闘後だったのか?


何にせよ好都合だ。

それに呪受もおそらく効いている。

まぁそれ以外は切れてるか効果がないっぽいけど。

10発ほどいれてステータスを80も下げられているしHP、MPも400下がってるし、あと10発くらい入れられたらGはST切れで気絶せざるを得ないはずだ!


俺はそう思い近づこうとするがエルダーコックローチは回復に専念するつもりか後退し始める。

突進のために向き直ったんじゃないのかよっ!

逃げるのはありがたいがおそらく回復したらまた襲われる。

ということは、追撃あるべしっ。

追撃すると決めた俺は黒玉を牽制に放ちながら再度拳に呪受を掛け直す。


すると後退を諦めたのか突如俺の方へ向かってくる。


!?

これはダメだろ!こいつ俺と刺し違えようとしてね?


ガッ、ゴッ


俺も結構な速度で追っていたので反応しきれず正面からエルダーコックローチとぶつかり合いお互い反対側の壁まで吹き飛ばされる。


ぐっ、これは、キツイな。はぁはぁ。あー、マズイ。HPかSTが切れかかってる前兆だな。


俺はふらつく頭でエルダーコックローチの方をみると向こうも同じような状態なのかふらついているようですぐに追撃に来ない。

だがGよ、運が悪かったな!

お前の突っ込んだ側にはやつがいる!


「ギャオッグギャギャッ!ギャオッ!(お前も俺も死に体だが、残念だな。俺たちの・・・・勝ちだ。ニク!今だっ!)」


俺の呼びかけでヘタレの回復に専念していたニクがエルダーコックローチに飛び込む。


「ギャッ!(どーん。ってな。)」



俺はレベルアップによる脳内アナウンスを聞きながら戦闘の疲れと勝てた安心感により意識を沈めていった。



ピコンッ


ベビーバフォメットはLv.30になりました。

ネームドモンスター、リーダーモンスター、ツッコむ者を満たしているので上位進化を行います。

ベビーバフォメットはコメットバフォメットになりました。

コメットバフォメットLv.1はコメットバフォメットLv.18になりました。

上位進化によりコメットバフォメットは入門スキル、威圧を得ました。




ベビーバフォメットはLv.30になりました。

肉壁、拳闘士、配下を満たしているので特化進化を行います。

ベビーバフォメットはナックルバフォメットになりました。

ナックルバフォメットLv.1はナックルバフォメットLv.13になりました。

ナックルバフォメットはコメットバフォメットによって名を与えられました。

ナックルバフォメットは鋼拳の加護を得ました。




ベビーバフォメットはLv.30になりました。

ヘタレ、死の淵を見たもの、配下を満たしているため特化進化を行います。

ベビーバフォメットはネクロバフォメットになりました。

ネクロバフォメットLv.1はネクロバフォメットLv.9になりました。

ネクロバフォメットはコメットバフォメットによって名を与えられました。

ネクロバフォメットは黄泉の加護を得ました。



コメットバフォメットは鬼畜の効果により配下のナックルバフォメットの鋼拳の加護、ネクロバフォメットの黄泉の加護を取り上げました。

配下には代わりに称号、ワーカーホリックが与えられます。

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