【1章 悪魔の契約】2話




 ある男が電光石火の如く剣技を振るわせる。


 ある女はそれをあざ笑うかのように


 攻撃を避け、そして不気味に笑う。


 しかし、男が振るう剣は黒い妖気オーラを纏い


 女を追い詰める。



「あぁ。我が息子よ。愛しい息子よ。」


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 ハル「…!!!!!! 夢?? なんか変な夢だな」


 今日は入団テスト当日


 少年はいつも通り用意を済ませ、


 新しい服に袖を通す。


 ハル「うん!ぴったり!」


 ハル(ミヤ兄ちゃん…ありがとう)


 と心でお礼を言い、いつもと違う緊張感で


 家を飛び出す。


 ハル「テーーーーーーーイ!!!!!!」


 いつものように城下町ミッドガルを走り抜けている。


「ハル!今日はテストの日だろ!がんばれよ!」


「ハル!がんばれよ!もう戻ってくるなよ!」


「今日も元気だねぇ。あんた頑張りなよ!」


 嬉しさを噛み締めながら少し困った少年ハル


 いつもなら盗人ハルが現れたと警戒されるのだ!!


 ハル「みんなありがとう!!絶対絶対帰ってくるから!」



「「「「!!!帰ってくるな!!!」」」」


 城下町ミッドガルの民は笑いながら答えた。



 するの目の前に大男が


 今日も物騒な包丁を持っている。


 大男「糞ガキ。今日でお前との因縁もおしまいだ」


 ハル「げ!グレンドのおっちゃん」


 そそそっと逃げ道を探し飛び付く!!!!!!


 少年ハル大男グレンドの店前を通りまた逃げる。


 ハル「ありがとな!おっちゃん!朝ごはん頂くよー!」


 グレンド「糞ガキがぁぁぁあ!!!!まてええええ」


 今日もいつもと変わらないハルとグレンドの喧嘩

 ※いつもハルが悪いんですが(笑)


 グレンド「おい!糞ガキ!!!!!!」


 呼ばれ後ろを見る少年ハル


 ハル「ん??うわぁぁぁぁあ!!!!」




 どーーーーーーん




 ハル「ッてて。おっちゃんやりすぎ」


 グレンド「今日で因縁もおしまいだと言ったろ」


 どこか嬉しそうな大男


 対盗人ハル用に、大樽を用意して投げた。


 グレンド「今日は特別な日だ。最後にお前に勝たないとな」


 少年ハルにとっても特別な日に捕まってしまった。





 ドンッ



 鈍い音が響く。


 ハル「ってぇ!!おっちゃん悪かったよ」


 頭にたんこぶが出来た少年ハルは素直に謝りながら


 朝ごはんのりんごを食べる。


 その様子を見て大男はまた鬼の形相に戻り


 グレンド「この糞ガキぃぃい!!!!!」


 少年ハルは目をつぶる






 ドサッ




 ハル「???」


 グレンド「糞ガキ がんばれよ。もし落ちたら次は埋めてやるからな!」


 目の前に刺さった剣


 少年ハルのサイズにぴったりな直剣は光輝いていた


 ハル「グレンドのおっちゃん」


 ハル「…」








 ハル「たまには仕事するんだな!!」


 少年ハルはニコッと笑った


 周りの民はゾッとした。


 グレンド「糞ガキぃぃい!!!!」


 少年は剣を持ち今日も逃げる


 くすんだ目が少し輝くのが見えた。


 それを見た大男は今回だけは追い掛けない。


 少し笑いながら、小さな背中を追い掛ける。


 12歳で王都に向かう大きな背中を。



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 キャラ紹介


【ハル】


 12歳 男 150cmほど


 城下町ミッドガルの端に住む少年

 好奇心旺盛でいつも周りを巻き込む

 しかし少し闇を持つような一面も見える。


 スキル

 盗人


 装備

 剣 グレンドの直剣

 上半身 布の服

 下半身 布のズボン

 靴 布の靴



【ミヤ】


 21歳 男 182cmほど


 ハルと同じく城下町ミッドガルの端に住む青年

 面倒見が良く、真面目で人から良く好かれている。初めて城下町ミッドガルに来た頃からハルのお兄ちゃん的存在。


 スキル

 ???


 装備

 斧 石の斧

 上半身 布の服

 下半身 布のズボン

 靴 布の靴



【グレンド】


 年齢不明

 推定38歳 男 190cmほどの巨体


 元は城下町ミッドガル一の鍛冶屋の亭主

 現在は商店を開きハルとの戦いを楽しんでいる。

 今でも、たまに城下町から剣を鍛錬する音が聞こえるそうだ。


 スキル

 鍛錬 刀工


 装備

 物騒な物 包丁

 上半身 なし

 下半身 伸縮性のあるスボン

 靴 黒いブーツ



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 結局王都までいけませんでした(笑)


 次こそは王都へ!!


 そして騎士団テストへ!!


 続く!!!!!!

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イノセント 蒼-アオ- @aoxx

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