第94話 みよしのの やまのあきかせ

みよし野の 山の秋風 小夜更けて

ふるさと寒く 衣うつなり


みよしのの やまのあきかぜ さよふけて

ふるさとさむく ころもうつなり


参議雅経


訳)

吉野の山の秋風が冷たく吹き渡る。

日も落ち、どこからか衣をうつ音が響いてくるよ。


超訳)

さむぅ~!夕陽も消えて秋風が身に凍みる~。

衣をうつ砧(きぬた)の音が寂しく響いてるよ。

早く帰って熱いお茶!


ちょっと一言)

衣うつとは、要はアイロンの事である。

もちろんその時代アイロンなんてないから服が生乾きのうちに台の上に乗せて槌や木の棒で叩いていたのだ。

夕方を表す表現。

今で言う夕飯時にどこから漂ってくるカレーの匂いみたいな物なのかな?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る