第84話 なからへは またこのころや

ながらへば またこのごろや しのばれむ

うしと見し世ぞ 今は恋しき


ながらへば またこのごろや しのばれむ

うしとみしよぞ いまはこひしき


藤原清輔朝臣


訳)

もし生き長らえたのなら、辛いと思える今の事も懐かしく思い出すこともあるんだろう。

あんなに辛かった昔の事が今は恋しく思えるのだから。


超訳)

今がどん底に思えるかもしれないけど、生きてればいつか笑って思い出す日がくるんだ!

負けるな、俺!


ちょっと一言)

清輔は79夜で紹介した藤原顕輔の実子。

しかし実父の顕輔からかなら嫌われていたらしい。

この歌を詠んだのが26歳の時。

・・・いろいろあったんだろうな~。


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