第79話 あきかせに たなひくくもの
秋風に たなびく雲の 絶え間より
もれ出づる月の 影のさやけさ
あきかぜに たなびくくもの たえまより
もれいづるつきの かげのさやけき
左京大夫顕輔
訳)
秋風にたなびく雲の隙間から漏れ出てくる月のなんと澄んで美しい事か。
超訳)
満月、少し雲の多い夜。
せっかくの月が雲に覆い隠されてしまった。
秋風に雲が流れ、その隙間から月光が漏れ出てくる。
雲の形、秋風、月の光が織り成す幻想的な光景。
なんて美しいんだろう。
ちょっと一言)
万葉の時代には雲一つかからない、一点の曇りもない満月が好まれた。
歌にも雲よ満月を隠さないでくれ、と詠んでいる物が多い。
平安の時代になると月にかかる雲や雲から漏れ出る月光の儚さが好まれる様になる。
それでも月の光は変わらない。
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