朝ぼらけ宇治の川霧絶えだえに

あらはれ渡る瀬ぜの網代木

あさぼらけうぢのかはぎりたえだえに

あらはれわたるせぜのあじろぎ

権中納言定頼

訳)

明け方あたりが徐々に明るくなったくる頃宇治川の川霧も晴れてきて、その隙間から網代木が見えてきたよ。

超訳）

やっぱり明け方は気持ちいいね。

川霧が晴れて宇治川の網代木が見えてきてるよ。

ちょっと一言)

網代木とは魚を採る罠を仕掛ける為に川にうった杭の事。網代は冬の宇治川の風物詩。

美しい風景を歌った叙情詩だ。詠んだ定頼もクールな二枚目・・なのかと思いきや。

六十二夜で小式部内侍に「ちゃんとママに歌を作ってもらった～♪」とからかって凹まされたあの人なのだ。。

もっとも六十二夜のエピソードも実は『二人は本当は仲良くて小式部内侍の代作疑惑をはらす為に定頼が一芝居うった』との説もある。

なんて考えていくとその時代の人達が見えてきて楽しいね。

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