侘びぬれば今はた同じ難波なる

身をつくしても逢はむとぞ思ふ

わびぬればいまはたおなじなにはなる

みをつくしてもあはむとぞおもふ

元良親王

訳）

こんなに辛いのならば、このままならどうなっても同じだ。

難波にある道標のように身をほろぼしてでも逢いたいと思う。

超訳）

ああ、もうどうなってもいい！

この身が滅びてもいい、

君に逢いにいくよ。

ちょっと一言)

みをつくしとは澪標、海に浮かべる道標の事。

『澪標』と『身を尽くし』

『この身がどうなろうとも』という意味と『君こそ僕の道標、目指すべき場所』という意味をかけています。

作者の元良親王、彼のあだ名は「一夜巡りの君」夜毎恋の相手を変えるプレイボーイなのだ。

(源氏物語の光源氏のモデルの一人だとか)

そんな男の詠んだ歌。

この歌はどこまで本気だったのだろうか？

案外プレイボーイとは、その時その時の女性に本気になれるものなのかもしれない。

女性の皆さん、気を付けて！

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