第7話 あまのはら ふりさけみれは

天の原 振りさけ見れば 春日なる

三笠の山に 出でし月かも


あまのはら ふりさけみれば かすがなる

みかさのやまに いでしつきかも


阿倍仲麻呂


訳)

夜空を仰ぎ見ると月が出ている。

春日の三笠山で見た月と同じだな。


超訳)

ふぅ、遠くまで来たものだ。

ふと夜空を見上げる。

なんて美しい星空。

ああ、あの月は三笠の山で見たのと同じだ。。

泣)


ちょっと一言)

遣唐使。ちょっとだけ歴史の授業を思い出して。

奈良時代、先進国の唐(中国)に留学するという制度があったそうな。

それはそれは命懸けの旅。

今でなら火星に留学するようなもの?


阿倍仲麻呂もその一人だったのだ。

この歌は唐の国で詠まれたもの。


遥か遠い異国の地でふと見上げると祖国で見たのと同じ月。

そう思って詠むとこの歌も更に感慨深くなりませんか?

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