第4話 キャトルドライブ
ジョン「は!っっっはぁはぁ・・・」
レッドウッドサルーンの部屋だ、キャトルドライブまでバーテンが貸してくれた
ジョン「はぁ、嫌な夢見ちまったな」
とあるサルーンの雇われ用心棒”ジョン・ウェスト”こめかみの傷を指でなぞりベッドから起きあがる
ジョン「ここに来てから数日、同じ夢ばかり見てる気がするな」
夕方に何時もどうり用心棒の仕事をする
ジョン「モグモグ、はぁ明日は何事もありません様に」
バーテン「おいジョンもう上がっていいぞ」
ジョン「早くないか?まだ9時にもなってないぞ」
バーテン「明日は早いからな5時に迎えの馬車が来るそれまで休んどけ。ほら今日までの給料だ」
ジョン「おっ、サンキュー」
バーテン「少し飲んでくか?」
ジョン「そうだな寝酒に少し飲んどくか」
バーテン「よし、ほら前におごったボトル空けちまってくれ」
ジョン「はいよ、ク・・・」
グラスに注いだウィスキーを一気に飲み干す
バーテン「おっ、良い飲みっぷりじゃねぇか。ほれもう一杯」
「トクトクトク」
ジョン「うし、つまみもたのむわゴクゴク」
バーテン「はは、うし飲め飲め」
バーテンが次々とグラスに酒を注ぐボトルを空けた後ももう一本おごられた。しばらく付き合ったが、いいかげん部屋に戻り寝る。明日は早めに起きないと
ニワトリのような生物「コケ・・・コッカ、トリ、スリャーー!」
ジョン「むにゃ!朝か」
ベットから飛び起き時計を見る
ジョン「5時50分・・・ヤベェ、急いで準備しないと」
さっさと準備をして急いで階段を駆け下りる
ジョン「クソ、慣れない酒なんか飲むんじゃなかった。いつもはビールなのに」
アレックス「おはようジョンもしかして寝坊した?」
ジョン「馬車は!?」
アレックス「まだ来てないわ。はいサンドイッチ」
ジョン「ああ、ありがとうモグモグ」
「トコトコトコ」
アレックス「あ、来たみたい。行くわよジョン」
サンドイッチを咥えながら馬車に乗り込む
テッド「ヨオ、ジョン・ウェストさん」
ジョン「ん?誰だ、モグモグ」
馬車に乗ると俺より年齢と身長は少し上でくたびれた印象の男に話しかけられた。腰にガンベルトは巻いてるが質素なもので弾を挿す弾帯は無く銃を下げられればいいと言う感じの物で。羽織った青いジャケットのだらしなく空いた前のボタンを閉めれば銃が隠れてしまいそうなほどだった
テッド「オレはテッド・ギャロット、今まで色んな仕事をしてきた関係でちょっとした情報通でね、何でも屋みたいなもんさ。あんた最近雇われた新人だろ?今回の獲物の情報を買わないか」
ジョン「俺の仕事は護衛、狩には参加しないよ。やばいヤツがどんな特徴か大体聞いてるしな。情報はいいよモグモグ」
テッド「なんだよつれないな。まあいいさ、獲物は全部オレが狩ってやるよ」
アレックス「獲物は渡さないわよテッド、待ちに待ったチャンスなんだから邪魔しないでね便利屋さん」
テッド「へっ、張り切りすぎて余計な食材までさばくなよコック」
ジョン「おいおい、こんな所でドンパチすんなよ二人とも。ハグ」
目的地の牧場に到着し各自馬や装備を受け取る
カウボーイ1「こいつがお前の馬、あと鞍の中に水筒と簡単な医療キットが入ってる。予備の弾も渡すが使ってる弾の種類は」
ジョン「44-40と12ゲージ」
カウボーイ1「おなじみのヤツだな。在庫たりるかな・・・・はいよ、みんな集まったら打ち合わせするからそれまで待っててくれ。装備は町に着いたら返してもらうぞ。次!」
ジョン「はぁ、マジで戦争だなまるで」
適当に待ってると全員集まったようでミーティングが始まる
ナッシュ「俺が今回のキャトルドライブの指揮を執るナッシュだ。貴様らの殆どは人狩{マンハント}が目的のようだが、あくまで仕事はアイリーンまで牛を運ぶ事だ。ヤロウのケツ追っかけて勝手に持ち場を離れるオカマ野郎はケツに鉛弾ブチ込むぞ!」
ガンマン1「うっせえぞ黒人!」
「タンタンタン」
ヤジを飛ばしたガンマンの帽子がナッシュのイエローライフルの連射で宙を舞い、荒くれ共の笑いを誘う
一同「ワハハハハ」
ナッシュ「わかったか!」
一同「はい!ボス!!」
ナッシュ「よし、持ち場を決めるぞ!」
俺の役目は後方で幌馬車の警護と前方の牛追いが負傷した場合の予備と言うものだった。はて?何故このポジションなのだろう、牛追いもやらせる気ならもっと前に出させてくれてもいいような気がするが。
ナッシュ「キサマら準備はいいか」
一同「おう!」
ナッシュ「じゃあ出発するぞ、ハイヤ!」
馬「トコトコトコ」
ジョン「さてお仕事開始っと」
アレックス「あーあ、コックっていう立場上覚悟してたけど、まさかこんな後ろなんて・・・はぁ。前のヤツ誰か買収して代わって貰おうかしら」
ジョン「コックが殺られたら誰がケガ人の面倒みんだよ。頼むから大人しくしてくれ」
アレックス「ブーブーブー」
テッド「そうそうクールにクールに。えー・・・どこまで読んだっけ」
ジョン「おまえはもう少し気張れよ、なに新聞読んでんだ」
デッド「大丈夫、大丈夫。ほらアレ」
ジョン「ん?」
テッドが前の連中を指差す
ガンマン1「チュパカブラが出たぞ」
ガンマン共「ヒャッハーー」
「ズバババババババババ」
ガンマン共が一斉に射撃を行いチュパカブラと呼ばれたものが消し飛んだ
ガンマン2「ヤッハァー、ミンチだぜ」
ナッシュ「コラ、遊ぶな!」
ジョン「うわ」
テッド「バケモンが出たらあいつ等が全部殺ってくれる」
遠くを見るために馬の上に立つ
ジョン「なんかの拍子に流れ弾がこっちに飛んでこないだろうな」
御者「こら何やってる」
ジョン「あっすみません、ん?」
今後ろでなんか光ったような気がしたが・・・・
「カンカンカン」
アレックス「ほら飯が出来たわよーヤロウ共」
昼飯時になり休憩に入る。列に並び料理を受け取るさてメニューはポークビーンズか
ジョン「いきなりこの献立かよ。だだでさえ牛追いはベーコンと豆ばっかだってのに・・・」
アレックス「文句は雇い主に言いなさい。ほら次の人ぉ」
ジョン「はいはい、モグモグ」
休憩中だというのにみんな殺気立ってる
ジョン「こんなんでこの先持つのか?モグモグ」
テッド「まぁその内ヘタレるだろうな」
ジョン「さっきから随分落ち着いてるな、テッドもヴァンス組みが狙いだろう」
テッド「ここは町に近すぎる、頑張るだけ無駄だ」
ジョン「襲って来るのはもっと先・・・みんな疲れ果てた頃か、ここ地形も悪いしな」
テッド「なんだ分かってるんじゃないか」
ジョン「本職はカウボーイだぜ俺。モグモグ、なぁ気付いてるか後ろの」
テッド「ああ、町を出てからずっと着いて来てるな。大方今回の仕事に入れなかった脱落組だろうが・・・血の気の多い奴等の目に入ると困るよな」
ジョン「だよなぁ、ヴァンス組と勘違いして特攻かけたりしたら守りが薄くなる、牛も暴れたらもう最悪だモグ・・・。ボスにひと声かけとくか」
テッド「その必要はないだろう。じゃあちょっと片付けに行きますか、どっこいしょっと。ナッシュ」
ナッシュ「なんだギャロット」
テッド「肉が足りないんでオレとジョンで肉獲ってくるわ」
ジョン「ブフゥ、俺も行くのかよ!」
ナッシュ「お前肉好きだったか?」
テッド「あんまし、でもこの先体力つけた方がいいだろ」
ナッシュ「フン、1時間で戻って来い、遅れたら措いてくぞ」
デッド「OKボス」
アレックス「はいはいはーい、私も行くー衛生管理はコックの仕事。何狩るか知らないけど獲物の状態は見ておかないと」
ジョン「げっ、ややこしいのが来た」
テッド「・・・まあいいだろ早く準備しな」
アレックス「はぁい、フフフフフ」
ジョン「うう、やりゃあいいんだろチクショウ」
適当に仕度をすませ馬に乗り出発する
テッド「少し迂回するぞ」
ジョン「はいはい」
アレックス「やっぱり何かあるのね」
ジョン「おまえ気付いてたんじゃないのか」
アレックス「だって食いしん坊のアンタが乗り気じゃないなんて変じゃない。とりあえず何か荒事でしょ」
ジョン「おまえなぁ」
テッド「今回の仕事に入れなかった脱落組が町からずっと着いて来てる。うちチンピラに見つかって騒ぎになる前に片付けるぞ」
アレックス「フフーン、肩慣らしにはちょうどいいわね」
ジョン「ああ、素直に帰ってくれます様に」
テッド「おっと、見つけた」
少し高い場所に見張り役の男がいた。アレックスが鞍から銃を抜こうとする
アレックス「まず1人目!」
テッド「まて他の奴に銃声を聞かれる」
アレックス「じゃあこっそりナイフでグッサリと」
ジョン「そんなチンタラ殺ってられるか」
アレックス「あ、ちょっとジョン」
全速力で見張りに突進する
「ドドドドド」
見張り「ん?なんだ」
そんまま馬で轢いていく
馬「ヒヒーン」
見張り「うわわ!ブベッ」
ジョン「これで良し」
テッド「でかした」
アレックス「うわ、アンタってこういう時は冷酷ね」
ジョン「ん、コイツこの前の酔っ払いか、こりないねぇ」
テッドが見張りの持ってた望遠鏡で他の奴のキャンプを見る
テッド「人数は・・・8人か」
ジョン「ナルホドここに一人立たせて俺達に動きがあったらこの鏡で知らせてたわけだ」
アレックス「相手の居場所もわかった事だしやりますか」
テッド「オレにアイディアが一つある」
ジョン「?なんで俺を見るんだ」
追跡者1「なんだぁ見張りに出したガスの奴が戻ってくるぞ」
ガス「ああ・・クソ、どうして俺が・・・」
追跡者2「あの飲んだくれ、なんか在ったら鏡で合図しろって言っといただろうが。ホント使えねぇ、何でもどってきた酒切れかぁ!?」
ガス「なあ、お前らこのまま帰る気は無いのか?このまま追いかけ続けると死ぬことになるぞ」
追跡者1「ヤロウ今更何言ってんだ。このまま引き下がれるか!」
ガス?「だよな。モグモグ、ジャーキー食うか?」
「タンタン」
追跡者3「襲撃だ!がは」
アレックス「ほらほら、もっと骨の有る奴いないの」
追跡者1「んだとぉ」
追跡者2「はぁあ!?」
ガス?「あのバカ目立ちすぎだろ」
俺が馬で轢いた男の衣装を脱ぎ、油断して後ろを向いた二人に散弾をお見舞いする
「バンバン」
ジョン「すまねぇな、生かして帰せるほど余裕も無いからなモグモグ」
鞍からライフルを抜き残りの奴に応戦する
「タンタンタン」
追跡者4「クソッあっという間に3人殺られた」
追跡者5「相手はたった2人だ数で押さえ込めば」
テッド「3人だ」
追跡者4、5「誰ッだ・・・」
「シュッ」
テッドがキャンプで拾ったマチェットで二人の喉を掻っ切る。切られた喉から嫌な音がする
「ゴボゴボ、カッ」
追跡者6「おい、どうし・・・」
マチェットを捨て3人目をリボルバーで撃ちに抜く
「タン」
テッド「ばーか」
追跡者7「まだ居るのかよ」
追跡者8「気をつけろ、この人数でしかけて来る訳がねぇ」
アレックス「よそ見しない!」
「タンタンタンタン」
追跡者8「がぁ」
追跡者7「ひぃーーもうやだ」
アレックス「あ、逃げた」
ジョン「逃がすかよ」
馬に乗ろうとした所を投げ縄で捕まえる
追跡者7「ひえ」
ジョン「おい、他に仲間はいるのか」
アレックス「正直に答えなさい。答えないと鼻からヒマシ油飲ました後に全裸にして馬で引きずり回した後に火炙りにしてやるから」
追跡者7「いっ居ねぇよ、仕事乾された連中全員に声をかけたんだ。だぶん他に追ってる奴も居ねぇって」
アレックス「ホントにぃ」
ジョン「それより早く戻ろうぜ、牛が心配だ」
テッド「そうだな、見つけたらまた潰せばいい。帰りにウサギでも狩っていこう、名目上俺達は狩に出てる訳だしな」
アレックス「ムーー、あっ、あそこに血抜きされた鹿が有るじゃない、アレもって帰りましょう」
追跡者7「あ、俺の飯」
アレックス「なんか文句ある?」
追跡者7「いっいや、あんた等にやるよ。俺はもう追いかけねえ、縄を解いてくれ」
アレックス「ああそうね」
「タンタンタンタン」
銃で追跡者達の馬を追い払う
追跡者7「ああ!馬!」
アレックス「こっからなら歩いて帰れるでしょ」
ジョン「おーい、鹿を馬に乗せたぞ」
アレックス「え?もう」
テッド「じゃあ帰りますか」
皆、馬に乗って走り出す。何か忘れてるような・・・
追跡者7「おーいぃ!縛り付けたまま置いていくきか!」
ジョン「そうだった」
「タン」
結び目を撃って開放してやる
ジョン「よし」
テッド「殺した方が後腐れ無くていいんだがな」
アレックス「まあアイツが今回の話を広めれば名が上がるでしょう。主に一番目立った私が」
ジョン「無駄弾ばら撒いただけだろうが」
テッド「あんま調子乗ってるとバカなチンピラに後ろから撃たれるぞ」
アレックス「そんなの返り討ちにしてやるわよ。殺しは覚えたらやめられない・・・てね」
ジョン「スパゲッティーウェスタンか、勇ましい事で」
END
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