第31話羞恥
「サイト、エリス・ラステリカ・フィール、アンジェロ・リミグラム以下3名を退学処分とする」
「………えっ⁉︎」
いきなり退学処分を言い渡された。
✳︎
時を戻して10時間前…
俺は、泣き疲れて寝たお姫様をベッドに運んでから、不審者3名を縛り上げて放置して寝た。
9時間後…
で、朝起きたら『全員校長室に来る様に』という手紙が机の上にあり、しょうがなく、縛られたまま寝ている3人とエリスを起こして校長室に着いたらいきなりアレ。
……俺『卒業後にお前を奪う』的な事を言った手前、凄く気まずいんだが…
「えーっと、何で?」
取り敢えず理由を聞こう。
「まず、お主は当校では面倒見切れん。魔法の才はあるが、学習意欲が無い。あとは学校の設備を色々と破壊…十分だとおもわんか?」
俺、初めて退学処分くらったよ…
「しかも、お主は当校で最速の退学記録を出した逸材だ」
「…何も嬉しくないんですが…」
「当たり前だ‼︎褒めてないからな‼︎」
……話題を変えよう
「俺はわかりましたが、エリス達は何故退学なんです?」
「それはだな…、この学校は表面上は皆に平等だ。貴族に圧力をかけられようが守るだけの力はある。だがな、我々が唯一絶対に反抗すら出来ない存在がいる…。それは…」
ゴクリ…
「保護者だ」
………………
「待て、という事はアレか⁉︎『我々教師はPTAには逆らえません』とか、そんな感じか⁉︎」
「ぴーてぃーえーというのが何かは知らんが、そういう事だ。話しを戻すがエリス様及びアンジェロ様が退学になるのは、保護者であるラステリカ王の意向で本学院からは口を挟めんのだ」
…俺昨日エリスに何て言ったっけ?確か『この学校を卒業する迄待っててくれ』とか言わなかったっけ?えっ何コレ?羞恥に悶えて死にそうなんだけど。
こっそり皆んなの顔を盗み見るが誰も気付いていない様だ。
「ということでの。手続きはやっておくから各自、今日中に寮から引き払う様に」
神様〜俺1年通うとか言われませんでした?神様なら何とか…
『ピコーン』
…音変えるなよ…開くか…
『無理☆』
「死っねー‼︎」
「「「「⁉︎」」」」
「あ、何でも無い」
そんな訳で荷物を纏めに寮に帰った。
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