第20話嘲笑から驚きに変わる瞬間って感動するよね?

 さて、まあ俺が謝れば済む話しだと思ってる奴は聞くこと。


 この世界の魔法は、発動したらコントロールは出来るが、消す事は出来ない。因みにコントロール出来るのはスピードと発動速度と威力だ。


 こいつ無駄に技量が高くて、威力と発動速度に魔力使いまくってやがる‼︎


 つまり謝ってもクラス内での爆発は必須だ。


 だから、今回はちょっと応用をする。


 彼我の距離は2m、火球は大きさが直径1m速さが秒速4m位か?


 まあ、俺も日本ゲーマーの端くれ、こんな15フレームもあるスピードには余裕で追いつける。(能力無かったらビビってたな…)


 受けてもマントがあるから死なないが…後ろ2人と俺の一張羅(シワだらけの学生服)がお釈迦になるのでコレは無し。


 だから反射バリアを使う。


 まず火球を反射バリアで包む。


 この時に反射する向きを球体の内側へと変更。


 そして圧縮。バリア内で爆発が起きるが、酸素がなくなり消化される。


 後は、バリアを硬質化&具現化し、爆風玉と名付けてストレージへ放り込む。


 はい、終わり。


 俺の目の前で消失した火球に、先生も含め全員が驚く中。


 モブキャラだけがまだうるさい。


「おい‼︎レーナお前か‼︎」


 なんかクラスメイトに当たってるんだが…


「わ、私じゃないよ‼︎」


 睨まれて怯えている。体育座りをして、ちょっと和む。


 レーナは緑の髪に、白いふわふわした服。顔等は机が邪魔で見えず。


「やったのは俺だよ」


 かわいそうなので、自白した。


「は‼︎平民如きが俺の魔法を防げるか‼︎」


 こいつ、とことんモブだな…


「平民が貴族より弱いなんて聞いた事無いんだが…俺だけか?」


 するとアンジェが小声で話しかけて来た。


「お前が何処から来たかは知らんが、国王と貴族は各国家の特色を反映した能力を持っている。あいつの国は火の国だろう…。対戦を生き伸びた国王と貴族の強さは桁外れで、その子孫もかなり強い。常識だぞ‼︎」


 …能力使えば良かった。


「お前だけの様だな。そもそもお前が魔法を使えるかどうかも怪しいしな」


 モブキャラってこんなにウザかったっけ?


「じゃあ使ってやるよ《ファイアーボール》」


 同時に創造、指を立てその上に魔法陣を創り、更にその上にバリアで囲った火の玉を創る。


 腹が立ったので高威力だ。直径は1cmだが温度は摂氏1300度だ。


 …バリア無かったら指溶けてるな。


 だがクラス内の反応は…


 席に座ってる男子:嘲笑、女子:一部嘲笑、その他『あーあ』


 先生:苦笑、エリス:心配、アンジェ:爆笑


 な、何故だ…‼︎


「貴様ハアハア、ハハ《ファイアーボール》と、ハハ叫びながら、《ライト》とはフハハしかも小っさフハハハ…」


 笑いすぎだろこいつ…。


 どうやら別の魔法に似ていたらしい。しょうがない…


「お前等はコレが《ライト》に見えるのか‼︎イヤー、中々に見事な腐っためをお持ちで…」


 嗤いながら指にバリアを張り、ファイアーボールに張ったバリアを消す。


 その瞬間室内の温度が5度位上がった一応風と冷気を使ってこの程度にしているが生身なら即死レベルだ。


「威力が強すぎるから、バリアで覆っていたのんだけど…理解出来た?モブキャラ君?」


 クラス中が驚き俺がモブを脅す。


「ふ、ふんどうせ幻覚魔法だろう‼︎こんなの解けるさ‼︎」


 そして何かをぶつぶつ言い始めるがとくに変化は起きない。


「白い炎なんて、俺の国のにも存在しない‼︎これは幻覚だ‼︎」


「それは、お前の国の炎がしょぼいだけで、幻覚じゃないんだがな…」


「う、嘘をつくな‼︎」


「まあ、有りもしない魔法をディスペル出来ないし、どちらにしろ、どうにか出来ないお前は、俺より劣るよな?」


 そう言いながら俺は、手にバリアを張り火球をの握り潰す。


 同時に魔法陣も消す。


 炎が消え温度も戻る。


 風と冷気の創造も止める。


「これでもまだ、跪けって言う?」


 念を押す。


「う、うううう〜。覚えてろ‼︎」


 モブキャラは大人しく席へと戻って行く。


 …あー、スッキリした。


 俺の能力分析されたく無いし、魔法ってことにしよ。


 やっぱり遠慮しないのは清々しいな〜


 そして、編入初日長いな〜


 …いつまで続くのだろう?

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