第18話編入初日の大惨事について…

 さて、今更だが何で描写で怒られたんだろう?映像じゃないのか?とも思うが、そんな事は置いておく。


 差し当たっては、まずあの情報量が多すぎて使い勝手が悪い、アレをどうにかしなくては…そう思いとりあえず作業を始める。


 まず、メニューに検索という機能を創り、そこにピクシーに頼んで問題の物(物理的には存在しないが…)を入れてもらい完成。


 ついでにステータスを見たらレベルが1〜26まで上がっていた。


 ステータスは


 攻撃力132 防御力129 素早さ230 HP8000 MP184


 だ。この世界の一般人(30歳)が大体100・100・100・3000・100に対して俺はHPと素早さが高く、全体的に上回っている。


 だがこの世界でも俺より強い奴がいるかもしれないので

 慢心はしない。


「…ト様。サイト様」


「ん、何だ?」


 どうやら集中し過ぎていたらしい。エリスが心配そうな顔でこちらを見て来る。可愛い…


「大丈夫か?」


 アンジェが連れ添っているからエリスを起こして戻って来て、今に至るのだろう。


「大丈夫だ。ちょっとボーとしてただけだ」


「なら良いのだが…」


 まだ心配そうな顔をしているので、俺はとりあえず話題を変える。


「そんな事より飯食わないと間に合わないぞ」


 この学生寮は校舎から遠い。校長室は事務棟にあるので近かったが。


 アンジェが作った朝食を作った後俺達は校長に指定されたクラスに向かった。




 さて、俺は女の子と登校なんてした事が無い。大体ウチの学校チャリ通だし…


 そんな訳で俺はオートで歩きながら能力の編集をする。


 コレはやらなきゃいけない事だからだ。


 俺の能力の『翻訳』を覚えているだろうか?


 あれは相手の言葉を日本語に俺の日本語をその人の母国語に変換する。


 さて、この能力には問題点が2つある。


 ・口の動きと発音がズレて相手に違和感を与える。(読唇術対策では有効)


 ・相手の母国語に合わせるので、様々な国籍の奴らがいる魔法学校ではボロが出やすい。


 なので新しい能力を創る。


 字を見ただけでその国の言語を習得する能力だ。


 早速、メニュー→検索→言語で数ヶ国の言語を習得した。『翻訳』の能力は切っておく。


 そして黙って歩く事1時間やっと校舎についた。デカ過ぎだろこの学校‼︎


 ただ、時間は丁度良い感じで5分前俺達はそれぞれ指定されたクラスへと…


「待て、2人とも」


 ?を浮かべる2人に俺は…


「何故ついて来る?」


 予想は付くが一応聞いてみる。


『同じクラスに決まってるからだ(よ?)』


 うん、だろうと思ってた。俺を追っ掛けて来たこいつらが、籠絡の件を口実に国家権力を使って根回しをする位余裕だろう。


 そんなやりとりをしている間にクラスに到着。


 2-4と書かれたプレートの下には凄く美しい美人教師がいた。


 髪は薄茶色のセミロング、瞳は綺麗な紫で服は如何にも女教師的な感じだ。胸は巨乳の部類の中で控えめといったところだ。


「お前達が編入生か?ここで少し待っていて、私が呼んだら教室に入って来い。後、教室の扉と窓の前には立たない事。それじゃ」


 そう言って教室に入って行く女教師。


 俺達は顔を見合わせ、とりあえず窓や扉の前を避けて耳を澄ませる。廊下の反対側は壁がベコベコだ。ヤンチャな生徒が魔法でもぶっ放したのだろうか?


「……は編入生が来ています。仲良くするように。じゃないと…」


 その瞬間2-4から爆発音。


 教室の窓と扉が吹っ飛んだ。そして廊下の惨状の理由も知った。何故か窓は割れていないが、窓枠とドア枠が壊れて扉はひしゃげている。

 窓や扉の前に立って無くて良かった…。とっさにエリスとアンジェに反射バリアを展開したおかげで俺達は爆風すらも受けてないが…


 つか、あの教師、予め注意したって事はコレ日常なのか⁉︎


「………帰りたい」


 そう、思っても仕方ないと思う俺であった。

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